93歳・山田洋次監督最新作『TOKYOタクシー』11・21公開決定　倍賞千恵子＆木村拓哉が実写で初共演

　山田洋次監督（93）最新作で、俳優の倍賞千恵子（83）が主演、木村拓哉（52）が共演する映画『TOKYOタクシー』が、今年11月21日に全国公開されることが決定した。このことは、きょう23日に都内で行われた『松竹創業130周年記念 2025-26年ラインナップ発表会』にて発表された。

【写真】山田洋次監督の期待に応えて…！意気込みを語った木村拓哉

　松竹創業130周年記念作品となる本作は、昭和から平成、令和と、日本に生きる人々を長年描き続けてきた山田監督が、刻々と変化する大都市「東京」を舞台に人生の喜びを謳い上げる感動の物語。原作はフランス映画『パリタクシー』。

　タクシー運転手の宇佐美浩二（木村）は、ある日、85歳の高野すみれ（倍賞）を東京の柴又から、神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになった。すみれは浩二に、いくつか寄り道を依頼する。次第に心を許したすみれは、自らの壮絶な過去を語り始める。偶然出会った2人の心が、そして人生が大きく動いていくことになる。

　質疑応答では、山田監督は「軽やかで楽しくなれる作品にしたい」といい、「クランクインを間近に控えていますので、落ち着かない。そんな時期の監督はゲートインした馬みたいなもんでそわそわしています（笑）」と緊張している様子。山田監督とは60年来の付き合いだという倍賞は「気持ちがすごく軽やかになる内容で、どんな映画になるんだろうと楽しみです」といい、『ハウルの動く城』以来の共演で、実写での共演は初めてとなる木村については「大好きな木村くんとお仕事ができてすごくうれしい」と笑顔で語った。

　『武士の一分』から19年ぶりに山田監督作品に参加する木村は「そんな経っていたのかと、時間の流れに驚く部分があるんですが、もう一度山田監督の現場に参加させていただくというのはなんの迷いもなかったです。緊張感もあるんですが、あったかい。またそんな現場で過ごせるんだなと楽しみでしょうがないです」と期待を膨らませた。

　山田監督は、木村が最近のバラエティー番組で見せていた素の姿に魅力を感じてオファーしたそう。「いままで見たことがない顔だった。この映画ではこれまでにない木村拓哉くんの魅力を盗み取るように描きたい」という思いを受け、木村は「タクシー運転手は初挑戦ですが、いい形で自分の部分を投影できたら」と意気込みを語っていた。