電機メーカーの労働組合で構成する電機連合は23日、2025年春闘の要求方針案を発表した。基本給を底上げするベースアップ(ベア)の統一要求額を月額1万7000円以上とすることが柱。物価高が長引く中、過去最高の要求水準を掲げることで、大幅な賃上げ獲得を目指す。
神保政史会長は東京都内で記者会見を開き、「日本をけん引する産業としての役割を果たすべく、前年を上回る要求を掲げる」と述べた。電機連合は同日午後に開く中央委員会で方針を正式決定する。
ベア1万7000円以上の要求は24年春闘の1万3000円以上を上回り、現行方式に変更した1998年以降で最も高い水準となる。物価高で実質賃金が低迷していることに加え、デジタル化の需要増大などを背景に電機大手の業績が堅調に推移していることも考慮した。