東京都 過去最速で飛散開始 スギ花粉のピークは「2月下旬」 「大量飛散」に備えて

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2025年01月23日 13:30  日本気象協会

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日本気象協会

東京都 過去最速で飛散開始 スギ花粉のピークは「2月下旬」 「大量飛散」に備えて

東京都は今月8日、過去最速でスギ花粉の飛散開始を発表。今シーズンは異例の早さで花粉のシーズン入りに。スギのピークは東京や福岡で「2月下旬」、3月に入ると九州から東北まで広い範囲でピークへ。多くの所で昨シーズンより「大量飛散」となる見込み。早めの対策を心がけて。



●東京都は過去最速で花粉シーズンへ 早めの対策を


今月8日、東京都はスギ花粉の飛散開始を発表しました。これは調査を開始した1985年以来、過去最も早い飛散開始です。
また、協力機関からの観測情報によると、東海では早くも1月上旬に飛散開始が確認された所があり、今シーズンは早い花粉シーズンのスタートを切っています。
トップ画像にある群馬県太田市内で撮影された写真では、スギの木に花粉の元となる多くの花芽がついている様子が一目で分かります。

花粉の週間予報では、来週にかけて東京や横浜、静岡、山口で少ないながらも、花粉の飛散が続くでしょう。特に、関東から九州は26日にかけては、晴れて暖かな日が多い見込みで、まだ反応が出ていない方も徐々に症状がでる方が増える見込みです。
花粉症の方は外出時は顔のサイズに合ったマスクを着用するなど、早めの対策を心がけてください。

※飛散開始日の定義は、「一観測地点で、1月以降にスライドグラスの1平方センチメートル内にスギ花粉が1個以上捕集される日が、原則として2日以上続いた最初の日」としています。


●昨シーズンより広く「大量飛散」予想 大阪や宇都宮など2倍以上も


日本気象協会が発表した、最新の「2025年 春の花粉飛散予測(第3報)」によると、花粉の飛散量は広い範囲で例年より多い見込みで、四国や近畿は例年の2倍以上になる所もあるでしょう。

上の図は、花粉飛散傾向の「前シーズン比」を示しています。昨シーズンと比較すると今シーズンは九州から関東、東北南部にかけて「多い」所がほとんどです。
なお、大阪や宇都宮など赤の表示の所では昨シーズンの2倍以上が予想されています。

「大量飛散」が予想されている理由は、2024年の夏は記録的な猛暑となり、花芽の形成に好条件な「高温・多照」という気象条件が九州から北海道にかけて揃ったためです。それに加えて、花粉の飛散量は、前年春の飛散量が少ないと増え、多いと減少する傾向があります。2024年春は花粉の飛散量が抑えられた地域が多かったことから、2025年春は2024年に比べ飛散量が増加する地域が多いと考えられています。


●スギ花粉ピーク 東京や福岡で「2月下旬」から


スギ花粉が非常に多く飛ぶピークの時期は、多くの所で例年並みで、東京や福岡では「2月下旬」からの見込みです。3月上旬から中旬には、大阪や仙台など広い範囲でピークとなるでしょう。
また、3月の気温が高めに推移することから、ヒノキの花粉のピークはおおむね3月下旬から4月上旬となり、例年より早まる予想となっています。

強い風が吹く日や、急に暖かくなる日には、花粉の飛散が極めて多くなるため、敏感な方ほど、本格的に症状が出る前から対策を始めると良さそうです。



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