小林可夢偉駆るキャデラックと太田格之進のアキュラに大幅変更。デイトナ24時間の性能調整が更新

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2025年01月23日 14:10  AUTOSPORT web

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3年ぶりにデイトナ24時間レースに復帰する小林可夢偉
 ウェザーテック・スポーツカー選手権を主催するIMSAは、2025年シーズン開幕戦『ロレックス24・アット・デイトナ(デイトナ24時間レース)』用のバランス・オブ・パフォーマンス(BoP=性能調整)を更新し、1月22日付けで公開した。

 この中では、3年ぶりにデイトナへと戻る小林可夢偉もドライブするキャデラックVシリーズ.Rのベースとなる最高出力が大幅に向上。公式テスト『ロア・ビフォア・ザ・ロレックス24』で適用されたBoPテーブルの値から20kW(約27PS)増え、レース本番では500kWとなる。

 なお、230km/h以下の速度域でのパワーアップが認められたことにともない、240km/h以上のトップエンドエリアでは“パワーゲイン”が従来の+8.3%から+2.4%へと減らされている。

 昨季のWEC世界耐久選手権に続き、この2025年よりウェザーテック選手権でも採用されることとなった2段階の出力性能調整では、キャデラック以外の4つのメーカーにも変更が見られる。その一例として、ベースパワーが518kWから520kWへと微増のアキュラARX-06は、ロア・テストで−1.4%だったパワーゲインの数値が−3.5%となった。

 その一方、太田格之進も乗り込むオレカシャシーベースのマシンは車両最低重量の面でBoPアップデートの恩恵を受け、従来より12kg軽い1048kgで今週末のレースに向かうこととなる。

 ディフェンディング・ウイナーのポルシェ963は、最低重量が1kg増えて1042kgに。230km/h以下のベースパワーに変わりはないが、二段階目の出力レベルは0.4%増の−3.8%となった。

 ロア・テストで最速タイムを記録したBMW MハイブリッドV8は重量、ベースパワーともに変化なし。一方、パワーゲインは−0.7%から−0.6%へとわずかな増加が認めれた。

 2024年にデビューしたもののデイトナには初参戦となるランボルギーニSC63は、従来のBoPでは−0.2%だった第2ステージのマイナス調整がなくなった。これによりトップエンドでも520kWの出力を発揮することが可能となっている。

■レクサスRC F GT3の出力が上昇

 今シーズンよりトルクセンサー使用した調整が行われるGTDプロとGTDクラスでは、9つのGT3メーカーのうちフェラーリ、レクサス、ポルシェ、フォードの4車種のみ変更が加えられた。

 跳ね馬の296 GT3は重量が25kg削減される一方、エンジン出力の面では190km/h以下の第1ステージで3.4%、200km/h以上の第2ステージでは4.6%とそれぞれ従来の数値から減らされている。

 レクサスRC F GT3は両ステージで出力がわずかに増加し、190km/h以下では1.2%、200km/h以上では1.1%の増加を受け取った。ポルシェ911 GT3 Rは最低重量が20kg増加。また、出力については第2ステージでは変更がないものの、第1ステージは2.6%低下している。

 また、フォード・マスタングGT3はピットボックスに設置する燃料タンクの高さが調整されたが、ブルーオーバルは今週末、燃料補給制限装置に関する技術規則のセクション9.8.2が適用されないこととなった。

 スティントあたりの最大エネルギー量とスティント・エナジー補給率は、両GTクラスのすべてのマシンを対象に調整が入った。またGTPクラスでもBMWを除くすべてのモデルで変更が確認されている。

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