フェラーリF1フィオラノテスト ルイス・ハミルトン(フェラーリSF-23) 1月22日、ルイス・ハミルトンは、フェラーリのプライベートサーキット、フィオラノで約30周走行し、フェラーリドライバーとしてのデビューを果たした。
7度のチャンピオンであるハミルトンは、2023年型SF-23で、午前9時16分にインストレーションラップを行い、すでにサーキット周辺に集まっていた大勢のファンに手を振った。その後、10周ずつのランを2回と、5周のランを完了、インラップとアウトラップを含めると合計32周、96kmを走り切った。
気温が低く、湿度が高いコンディションで、最初の2回のランはデモ用のフルウエットタイヤで行い、最後のランのみスリックタイヤで走行した。
マラネロでは珍しくないことだが、朝は霧が深く、視界が非常に悪かったため、すべてのシステムが正常に作動するかを確認するためのインストレーションラップを、ハミルトンは非常に低速で走行した。その後、ピットで45分を過ごし、視界が改善された後、10周を走った。
ピットでさらに15分を過ごした後、ハミルトンは再度10周のランを開始した。少しずつペースを上げつつ、リスクは取らずに周回、しかしターン1とターン5でロックアップした。フェラーリが使用するブレンボのブレーキディスクは、ハミルトンにとって初めて体験するものだった。
午前11時7分、ハミルトンは、デモ用ハードタイヤで5周の走行を行い、少しプッシュし、2023年型マシンのパフォーマンスを本格的に味わい始めた。しかし雨が降り始めたため、最後のラップを走り始めた時にターン1で少しワイドになる場面もあった。ハミルトンは、クイックラップの合間に、数回のスタート練習も実施。フェラーリのスターティングシステムは、ハミルトンが慣れ親しんだメルセデスのシステムとは全く異なっている。
周回を終えたハミルトンは、フェラーリでの初デブリーフィングに向かい、エンジニアチームと会話した。その後、午後には、シャルル・ルクレールがプロモーションイベントとしての走行を行った。
4年前から2年前までのマシンを使用できる旧型車テストTPC(Testing of Previous Cars)では、レースドライバーに関しては、最大1000km、最大4日間に走行が制限される。フェラーリは2週間後にスペインのカタロニア・サーキットを予約しており、そこで再びハミルトンとルクレールがSF-23で周回を重ねるものとみられる。
スクーデリアは、2022年仕様のSF-75も持ち込み、ジュニアドライバーおよびリザーブドライバーがコース上を走行する機会も設ける予定だ。彼らはマラネロのシミュレーターでの作業でレースチームを助ける役割を担う。レギュラードライバーでない場合、厳しい距離制限はないため、より多くの周回を重ねることができる。
テストのレギュレーションでは、プロモーションイベント(2日間、200km)、デモンストレーションイベント(2日間、現行車の場合15km、旧型車の場合50km)を行うことが可能であり、フェラーリは今後、これも利用するものとみられる。