創業130周年を記念した演劇・映画合同ラインアップ発表会が1月23日(木)本日開催、山田洋次監督の最新作『TOKYO タクシー』の製作が発表された。
周年を記念して製作する『TOKYO タクシー』は、東京を舞台に、人生の喜びを謳いあげる感動のヒューマンドラマ。
フランスで初登場1位を獲得し、2022年に日本でも公開した『パリタクシー』を原作に、冴えない日々を送るタクシー運転手と、彼が偶然乗せることになった、人生の終活に向かうマダムとの運命的な出会いと奇跡を描く。
山田監督は「撮影を控えている監督というのは非常に落ち着かないもので、ゲートインした馬みたいなもの。ソワソワしています」とクランクイン間近の心境を打ち明けた。
本作は、人生の終活に向かうマダムで、とある過去を抱える高野すみれを倍賞千恵子、すみれを乗せ施設まで送ることになるタクシー運転手・宇佐美浩二を木村拓哉が演じる。
倍賞と木村は、アニメーション映画『ハウルの動く城』以来、実写では初共演。当時の木村の印象について倍賞は「Gパンに白シャツ姿で階段をパタパタと上がって来て『わ!カッコいいなあ』と思った」と明かしながら、「そこから少し歳を重ねたかとは思うけれど、待ち時間にふっと木村さんを見たら眼鏡をかけて佇んでいる姿がとても印象的。静かにしている木村さんってこんなに素敵なんだ!と感動しました」とコメント。
また、山田作品には『武士の一分』以来、19年ぶりに参加となる木村は、「もう一度山田組の撮影に参加させてもらうことに何の迷いもなくて、時代劇と現代劇の違いはあるかもしれないけれど、登場人物たちの心の流れや抑揚を丁寧に導いてくれる監督なので、撮影が始まるのが楽しみで仕方がないです」と期待。
そして、バラエティ番組出演時の木村の素顔に魅力を感じたという山田監督。木村は「僕が年末年始に出た番組を山田監督は何本も見てくださったらしくて…。『素晴らしかったよ。あのような木村君が良いんだよ』と言ってくださいました」と照れながら話す。
一方すみれは、『男はつらいよ』シリーズで演じた諏訪さくらと同じく、下町の柴又に暮らしていたという共通点があるという。
山田監督曰くすみれは「凄く嫌なババア(笑)」だそうで、倍賞も「木村さん(演じる浩二)に対する辛辣なセリフもあって、こんなセリフ今まで言ったことがない。柴又でこんなセリフ私には似合わないと思いつつも、衣装を身に付けていくと『あのセリフ、言えるなあ』と思えた。山田さんもリハーサル時にプッと吹き出したりして楽しんでいる」とユーモアあふれる舞台裏を紹介した。
この日のイベントには、劇場関係者・制作関係者・マスコミ関係者など総勢400人の観客を迎え、尾上菊之助、尾上丑之助、原菜乃華、マイカ ピュ、山田監督、倍賞、木村による合同フォトセッションも行った。
『TOKYO タクシー』は11月21日(金)より全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)