BMWは、Mハイブリッド V8で初めて“エボ・ジョーカー”を使用したことを認め、ポルシェとキャデラックに続くジョーカーの使用を公言した3番目のLMDhメーカーとなった。
モータースポーツ責任者であるアンドレアス・ルースは、Sportscar365に対し、ダラーラをベースシャーシとする車両のブレーキに重点を置いたアップグレードに、ひとつのエボ・ジョーカーが使用されたと語った。
しかしながらルースは、変更の詳細については明らかにしなかった。
BMWは、11月のデイトナでのテストで、ブレーキのアップグレードとさらなるドライバビリティの調整の展開を初めて明らかにしたが、当時は、変更がジョーカーに値するかどうかはまだ判明していなかった。
当初のホモロゲーションサイクルのうちに、それぞれのLMDh車両に使用することが許可されるジョーカーは5つ。ポルシェは963にサスペンション関連のアップデートでふたつ目のジョーカーを展開し、キャデラックは更新された制御システム・エレクトロニクス・パッケージに最初のジョーカーを使用した。
一方、BMW も、WEC世界耐久選手権終了後にバーレーンで行われたチームWRTによるテストで、ブレーキのアップグレードをすでに試していた。
ルースは、今週末のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦のデイトナ24時間レースが最初の大きなテストになると述べ、変更について慎重ながらも楽観的な見方を示した。
「レース後に分かるだろう」とルースは語った。
「もちろん、開発は行ったし、トピックにも取り組んだが、最終的にはレース・コンディションで最終チェックを行う」
BMWは先週末の公式テスト『ロア・ビフォア・ザ・ロレックス』で堅実な結果を残し、24号車をドライブするドリス・ファントールがテストでの最速タイムを記録した。
「確かに、数字とリザルトだけを見ると、ロアにはとても満足できる」とルースは語った。
「だが、結局のところ誰もが自分のプログラムに集中していることも分かっている。誰がどの重量で、どのタイヤで、いつ走ったかなど、(詳しいところは)分からない」
「最終的に我々は、テストプログラムを実行して、課題に取り組むことに集中した」
「我々は、ほぼトラブルのない走行に満足しており、それは最終的には多くの情報と走行距離を得るのに最適だった」
「その後、タイムリストのトップに立つと、確かに気分が良くなり、自信がつき、常に楽になる」
「だが一方で、日曜日のレース終了時にチェッカー・フラッグが振られるときまで、分からない」