東京都大島町(伊豆大島)で遺体で見つかった高瀬静香さん(37)の知人らによると、高瀬さんは観光地で住み込みで働く「リゾートバイト」をしながら各地を巡っていた。最後の勤め先の飲食店の寮には荷物がそのまま残されており、店長は「突然何も言わずに姿を消す性格ではない。何があったのか知りたい」と話した。
高瀬さんが大島町の飲食店で働き始めたのは2019年8月。同じ伊豆諸島の八丈島や小笠原諸島の「リゾート」で、アルバイトをしながら暮らしていたという。
明るい性格で、大島町に滞在中には店の同僚と南米を旅行し、オーナーに土産をプレゼントするなど、職場にとけ込んでいた。
柳瀬宗達容疑者(45)は、高瀬さんの勤務先の飲食店に客として頻繁に訪れていたといい、それがきっかけで交際が始まった。2人で沖縄に行くなど親密な関係だったが、柳瀬容疑者の女性関係などを巡りトラブルになったという。
23年9月には柳瀬容疑者が警視庁大島署に相談。高瀬さんは直後に島を離れたが、その後も何度か島に戻り、柳瀬容疑者と会っていたとみられる。
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高瀬さんは翌年の24年8月には、静岡県下田市の飲食店で働くようになった。店舗の関係者によると、契約期間は2カ月間だったが、9月上旬に本人から「1週間くらい休みがほしい」と申し出があった。
知人には「大島の人と沖縄に行く」と伝えており、勤め先の寮には荷物がそのまま残されていた。捜査関係者によると、警視庁はフェリーの乗船記録などから、高瀬さんが9月に伊豆大島を訪問していたことを確認。しかし、足取りはそこで途絶えていたという。
下田市で働いていた飲食店には、高瀬さんの行方が分からなくなって以降、知人女性から「会う約束をしていたのに連絡が取れない」と問い合わせがあった。男性店長は「お酒もカラオケも大好きでムードメーカーだった。病気やけがなどをしていないか心配していた」と話した。【朝比奈由佳、菅健吾】
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