キャデラックの“ワンチーム”方針が、WTRとAXRを「以前より近づけた」とリッキー・テイラー

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2025年01月24日 12:00  AUTOSPORT web

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キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシングの10号車キャデラックVシリーズ.R
 キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)のドライバーであるリッキー・テイラーは、キャデラックの「ワンチーム」アプローチに感銘を受けておりWTRと、キャデラック・ウェーレンを運営するアクション・エクスプレス・レーシング(AXR)の関わりが、以前のキャデラックDPi時代よりも「はるかに近づいた」と語った。

 過去4シーズンにわたってアキュラ陣営に所属したWTRは、直近のシーズンオフの間にゼネラルモーターズ(GM)のラグジュアリーブランドに復帰した。DPiが北米耐久シリーズのトップカテゴリーだった時代、このチームはキャデラック・ワークスによるサポートを受けていたが、今日ではIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTPコンペティションのファクトリープログラムに参加している。

「まったく違う」とテイラーはSportscar365に語った。「当時はチームのプログラムのようなものだった。アクション・エクスプレスのチームがあり、WTRにもチームがあり、ふたつの組織がたまたまGMからクルマを購入しただけだった」

「しかし、今はすべてがキャデラックだ。みんなが協力し合うようにという彼らのルールに従ってプレーしている」

「僕たちは今、彼らとずっと親密になっている。それぞれのチームには、一緒に働くブランドを代表するドライバーがいる。すべてのドライバーが同じミーティングに参加しており、全員がGMに対しては同じように意見を述べることができる」

「WTRのドライバーが何かを望むなら、コントロールやシステムなどに関してAXRのドライバーがその変更に同意しなければならない」

「プログラムの方向性は、3つのチーム全員で決める必要がある。僕たちはAXRと同じように(今季からキャデラックのワークスチームとなった)JOTAスポーツとも緊密に連携している」

「もちろん、僕たちは勝ちたいと思っているが、キャデラックが勝つことがもっとも重要なことだ。最終的には彼らのプログラムであり、それが以前との大きな違いだ」

 テイラー家の2代目ドライバーによると、かつての両チームの激しいライバル関係は今では終わっているという。

「(AXRとの関係は)いい感じだ」とテイラーは言った。「彼らは素晴らしいチームだ。前回(同じマシンで)彼らとレースをしたときは、いつも本当に厳しい戦いだった」

「彼らは僕たちに多くのことを教えてくれるだろうし、僕たちも多くのことをもたらすことができればと思う」

「確かに変わっている。キャデラック自体が前回(彼らと一緒に仕事をしたとき)とはまったく違うんだ」

「GTPが登場した2023年以降のHRC(ホンダ・レーシング)の変貌は、キャデラックが進んでいる方向性と似ており、これらのクルマには少し異なる構造が必要だということを理解している」

「F1側から始まり、僕たちの側にも少しずつ流れてきているので、それらの人たちが関わっているのは理にかなっている」

 キャデラックは今年、ウェザーテック選手権とWEC世界耐久選手権の両方でLMDhへの取り組みを拡大しており、合計5台のVシリーズ.Rが世界中でフルタイム参戦することとなる。

 両シリーズとも厳しいテスト制限を設けているため、テイラーはキャデラックの存在感が増すことは、彼らにとって有利に働くだけだと考えている。

「トラックテストは非常に限られている」と彼は言う。「(クルマのホモロゲーションの)1年目以降、その日数はどんどん少なくなっている」

「すべての日がどのように分割されているのかは分からないが、メーカー(テスト)の日、車両(テスト)の日、チーム(テスト)の日など、さまざまな日があるんだ」

「だから、クルマの台数が多いほうが助かる。トラックを走っている時間の合計は、まだマシだ。たとえ3年目のプログラムだとしても、学ぶべきことはたくさんあると思う」

「(アキュラでの最終年となった)2024年は2台体制への移行が必ずしも簡単ではないことが分かった。(2台のクルマを走らせるのは)多くのロジスティクスを必要とするが、テストと学習の面では良いことだと思う」

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