怪我からの復帰から一年。「最初から全開でいけています」山本尚貴が目指すのは2020年以来のタイトル

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2025年01月24日 19:10  AUTOSPORT web

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2025スーパーGTセパンウインターテスト テレビのインタビューに答える山本尚貴
 1月19日から、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われているスーパーGTのウインターテスト。今シーズン開幕に向けた本格的なテストの始まりとなったが、STANLEY TEAM KUNIMITSUの山本尚貴にとっては、2023年の負傷から復帰したのが2024年のセパンテスト。それから1年が経ち、迎える2025年はこれまでとは違う一年となる。そんなシーズンに向け意気込みを聞いた。

 2023年第6戦SUGOで大きなクラッシュに巻き込まれた山本は、必死のリハビリを経て2024年1月に行われたセパンでのウインターテストで、4ヶ月ぶりにレーシングカーのコクピットに収まった。このときは自らの身体の感触を確かめながら、落ちてしまっていた筋力を確かめながらの走行となっていた。

 あれから一年。山本はチームメイトの牧野任祐とともに、STANLEY TEAM KUNIMITSUの100号車ホンダ・シビック・タイプR-GTを駆り精力的にセパンでのウインターテストをこなした。「昨年はリハビリで、確認しながら少しずつペースを上げていくようなテストでしたが、今回は最初のアウティングから全開でいけています」と山本は笑顔をみせた。

「一年経って、戦える身体に戻すことができて良かったです。それが再確認できたので、良いテストにさせてもらていますね」

 そんな山本にとって、2025年は戦う環境に変化がある。2024年限りで全日本スーパーフォーミュラ選手権からの引退を発表したことで、今季はスーパーGTだけを戦うことになる。山本自身に何か変化はあるのだろうか。そう聞くと、山本らしい説明で今シーズンへの意気込みを語った。

「これまでスーパーGTとスーパーフォーミュラをどちらもやっていて、力の入れ方が『50:50』だったかと言えば、決してそうではなく『100:100』でやっていましたし、スーパーGTだけになるからといって『120』にできるかというと、そういうわけではないですからね」

「でも、よりスーパーGTに集中して、スーパーGTのことだけを考えれば良いという側面でみれば、当然より集中できると思いますし、自分の力を証明できる場所は、今年はここしかないですから。ここでなんとしてもいちばん評価される、チャンピオンという称号を手に入れるために、現役ドライバーとして力の限りを出したいと思っています。その点では、例年よりGTにかける意気込みは高いと思います」

 努力の末“戦える身体”を取り戻し、スーパーGTで己のドライバーとしての力を発揮するべく臨む2025年シーズン。目標とするのはチャンピオン奪回だが、ライバルも強い。「ここ数年、ずっとTGR勢にやられてしまっていますからね。当然、相手は選手としてもチームとしてもチャンピオンに値する力をもっているので、彼らを倒すことは容易ではありません。しかし彼らを倒さなければいけない立場にいると思っています」と山本は力強く語る。

「HRC、ブリヂストンといった協力してくださるサプライヤーの皆さん、そしてなんと言っても牧野選手と2020年以来チャンピオンが獲れていないですし、昨年は優勝することができませんでした。2025年は優勝して、強いレースをして、チャンピオンを獲るということが最大のミッションです」

 2025年、STANLEY TEAM KUNIMITSUがどんな戦いをみせてくれるだろうか。

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