見上愛「ものすごく光栄」26年前期朝ドラヒロインに涙、大河「光る君へ」の名演評価され吉報

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2025年01月25日 05:31  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

NHK2026年度前期連続テレビ小説「風、薫る」制作発表・主演会見で主演に選ばれた見上愛は笑顔を見せる(撮影・宮地輝)

NHKは24日、都内で会見を行い、26年度前期連続テレビ小説のタイトルが「風、薫る」に決まり、ダブルヒロインの1人を女優の見上愛(24)が務めると発表した。明治期に看護師のパイオニア的存在として活躍した2人の女性の半生を描くバディ物語。もう1人のヒロインは今後オーディションで決定する。


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第114作目の朝ドラで、見上がついにヒロインを射止めた。これまで何度もオーディションを受けるもかなわなかった大役。今回は昨年出演の大河ドラマ「光る君へ」の名演も評価され、オファーを受ける形で吉報が届いた。報道陣の前に立つと「やっと実感がわいてきて…」とすぐに涙をこぼし「みなさんの朝がすてきになって、その1日もすてきに過ごせるきっかけになるような作品に出させていただくことがものすごく光栄です」と喜んだ。


女性の職業が確立されていなかった明治期に同じ看護婦養成所を卒業し、「トレインドナース(正規に訓練された看護師)」と呼ばれて“新風”を起こした実在の人物、大関和(ちか)さん、鈴木雅さんの半生がモチーフ。見上は大関さんモデルの一ノ瀬りんを演じる。近年の撮影現場では、共に働く仲間全員が心地よく過ごせることを自身の課題としてきたと明かし「そうして作られた作品からは温かさや強さ、優しさも伝わると信じています。今回も温かく、心に届くものにできたら」と力を込めた。


原案は田中ひかる氏の著書「明治のナイチンゲール 大関和物語」。オリジナル要素も加え、再構築したシナリオで届ける。NHKによると朝ドラの主人公2人体制は三倉茉奈、三倉佳奈の“マナカナ姉妹”出演の08年後期「だんだん」以来35作ぶり。制作統括のNHK松園武大氏は「ずっと見ていたいと思えるような最強のバディを選びたい。大切な誰かの手のぬくもりや尊さ、そうしたものを感じられるような作品にしたい」と語った。


ナイチンゲールはクリミア戦争で兵士らを看護し「クリミアの天使」と呼ばれた。見上は役について「自分の素直さも理解して飲み込んで信念にしたがう強さ、1歩先の素直さみたいなものを持った女性だなと思いました」と表現。今後始まるオーディションで決まるバディと共に、優しくも強い天使の片翼を全うする。【松尾幸之介】


◆26年度前期連続テレビ小説「風、薫る」 主人公は一ノ瀬りんと大家直美の2人の女性。明治時代の激動の社会を舞台に、当時まだ知られていなかった看護の世界に飛び込み、傷ついた人々を守るために奔走、時に強き者と戦いながら幸せを求めて生きる少し型破りなナースの冒険物語。モデルの大関和さん(1858−1932)と鈴木雅さん(1857−1940)は、1886年に桜井女学校の看護婦養成所に第1期生として入学し、卒業後は帝国大学医科大学第一医院でトレインドナースに。鈴木さん設立の日本初の個人経営派出看護婦会で共に働き、防疫活動でも成果を残す。大関さんは「派出看護婦心得」「実地看護法」などを執筆。看護師という職業の確立に大きく貢献した。


◆見上愛(みかみ・あい)2000年(平12年)10月26日生まれ、東京都出身。19年に日本テレビ系「ボイス 110緊急指令室」で女優デビュー。20年「星の子」で映画初出演。21年NHKドラマ「きれいのくに」で容姿にコンプレックスを持つ高校生を演じ、注目を浴びた。22年MBSドラマ「liar」でドラマ初主演。昨年は「光る君へ」で大河ドラマ初出演を果たし、藤原道長の娘、藤原彰子を演じた。161センチ。

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