若手実力派俳優の富田望生、初主演映画「港に灯がともる」で主題歌を作詞 「寂しさと優しさ」に満ちた珠玉のナンバーが誕生

0

2025年01月25日 07:40  まいどなニュース

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

まいどなニュース

©Minato Studio 2025 

2025年1月17日で発災から丸30年となった阪神・淡路大震災。“その日”、1月17日に公開された富田望生の初主演映画『港に灯がともる』が各地で話題を呼んでいる。本作は、震災の翌月に神戸市の長田区で生まれた在日コリアン、灯(あかり)の「スローステップの成長譚」だ。

【写真】「ちょっと話を聞いて」は、撮影中に富田が記したノートから生まれた

自分のルーツと親から聞かされる震災の記憶との板挟みになり、双極性障害を発症してしまった灯。そんな彼女が心のケアと出会い、震災後の長田区で奇跡的にそのままの形を残す丸五市場と、そこに関わる人々と巡り合ったことをきっかけに、少しずつ、少しずつ呼吸を取り戻していく。灯は自分と、家族と、「この街」と向き合いながら、ゆっくりと自分のペースで前へ進んでいく──。

灯の歩く道が刻まれた主題歌「ちょっと話を聞いて」

映画を体験したあと、エンドロールに流れる主題歌が胸に迫って仕方ない。主人公の歩いてきた道、これから歩いていく道をそっと静かに示していて、灯と、この映画を観た人、そして心に傷を持つ人たちへの贈り物のような一曲だ。曲のタイトル「ちょっと話を聞いて」に象徴される「対話」は、この映画のとても大事なポイントでもある。

この曲は、監督を務めた安達もじりが「映画の終わりに主人公の灯にメッセージを送りたい」「それを書けるのは灯を演じた富田望生しかいない」とオファーし、実際に富田が作詞を手がけた。撮影に入る前、安達監督は富田に「灯を生きてください」と伝えたという。この曲には、まさに富田が灯を「生きた」証が収められている。

富田が記したノートからできた一曲

作曲は、国内外問わず様々な広告音楽やアーティストのプロデュースを手がける作曲家の宮内慎二が担当。編曲は、ドラマ『クロコーチ』『私たちはどうかしている』、アニメ『よふかしのうた』などの劇中音楽で知られる出羽良彰。詩とともに、富田が灯を「生きた」中で記したノートからインスピレーションを得て、両氏は作曲・編曲を行った。

映画の世界観と、灯の呼吸が伝わってくる主題歌「ちょっと話を聞いて」。観てから聴くもよし、聴いてから観るもよし、ぜひ手元に置いておきたい一曲だ。同曲は、映画のサウンドトラックの収録曲として各種サブスクにて配信されている。

「神戸という街で、確かに出逢ったものたちを紡ぎました」

主人公の灯を演じ、主題歌の作詞を手がけた富田望生からメッセージが届いた。

主人公の灯にとって、相棒のようなヘッドフォン。
そこからは一体どんな音が広がっているのだろう。
もし、そこに言葉が在るのなら───。
降りてきたなんて格好良いことは言えないけれど…
ただただ、神戸という街で、確かに出逢ったものたちを紡ぎました。
「ちょっと話を聞いて」
それは、寂しさ。そして、優しさ。
灯、いい曲ができたよ。あなたが見つけてくれますように。
         
富田望生

◇  ◇

『港に灯がともる』
出演:富田望生 伊藤万理華 青木柚 麻生祐未 甲本雅裕 他
監督・脚本:安達もじり 脚本:川島天見 音楽:世武裕子
製作:ミナトスタジオ 配給:太秦

『港に灯がともる』公式サイト

『港に灯がともる』劇場情報

『港に灯がともる』オリジナル・サウンドトラック サブスク配信

(まいどなニュース特約・佐野 華英)

動画・画像が表示されない場合はこちら

    ニュース設定