現地時間1月25日、アメリカ・フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦『ロレックス24・アット・デイトナ』(デイトナ24時間レース)の決勝が始まった。
現地時間13時40分、名誉スターターを務めるHRC渡辺康治社長のグリーンフラッグを合図に、レースはスタート。序盤はポールポジションの24号車BMW Mハイブリッド V8(BMW Mチーム RLL)が順調にリードを拡大していき、今回太田格之進が加わる93号車アキュラARX-06(アキュラ・メイヤー・シャンク・レーシング)がニック・イェロリーのドライブにより2番手に続いた。
スタートから1時間半が経過しようとする頃、93号車アキュラは、イェロリーから太田へとドライバーチェンジ。ダウンフォースの効かない低速コーナーでのグリップや、ピットアウト後のコールドタイヤでの難しさを戦前から語っていた太田だが、このアウトラップではインフィールドの低速ターン5でコースを外れてしまう。
ほとんどロスなくコースへ復帰した太田は、その後首位を走る24号車BMWがピットで時間をロスし、さらに作業違反によりドライブスルー・ペナルティを課せられると、総合首位に躍り出た。
太田はその後、LMP2車両のクラッシュによるフルコースイエローが導入されるまで首位を維持。このイエロー中の全車一斉ピット作業でも隊列の先頭でピットレーンに入っていくが、作業を終えると大きくポジションを下げ、このイエロー中にさらにもう一度ピット作業を行なった。
その後、3時間が過ぎたところで太田からアレックス・パロウへとドライバーチェンジ。パロウもアウトラップではタイヤをロックさせる。
4時間が経過し、日没を迎えようかとする頃、パロウの93号車は突然駆動を失うような形でストップ。インフィールドの終わりで異変が生じ、オーバルへと入るところでコース左側にマシンを止めた。パロウの乗った93号車はマーシャルの車両により牽引され、ガレージへと戻されることとなった(※車両回収後の修復、復帰はルール上可能)。チームからの発表では、サスペンションにトラブルが生じたという。
レースはこれで2度目のフルコースイエローが導入され、夜の時間帯へと突入していった。
このイエロー解除直後にごぼう抜きを見せた40号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシング)の小林可夢偉が、5時間経過直前時点では総合首位を走行している。ケイ・コッツォリーノの21号車フェラーリ296 GT3(AFコルセ)は、GTDクラス20番手付近を走行中だ。
可夢偉にとって3度目となる総合優勝があるか、そして93号車アキュラは修復なるか。レース中盤から後半も、日本のファンにとって見どころの多いレースとなりそうだ。