1月25日(土)、2025年WRC世界ラリー選手権の第1戦『ラリー・モンテカルロ』のデイ3ではスペシャルステージ10から15の走行が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位に立っている。TGR-WRTのレギュラーである日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合6番手で大会3日日を終えた。
そんなデイ3を終えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合15番手
「本当にトリッキーで、あらゆる要素が少しずつあったが、ぬかるんだショートカットのあるウエットなステージだ。ただ、これまでよりもはるかに速くて道幅も広い。確かに難しいところだが、ここで1番に出走できてうれしい。昨日は残念だったが、チームが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで今日ここに来ることができた」(SS10)
「(SS10でステージウインをあげることができて)本当に良い気分だ。昨日はみんな少しがっかりしていたが、昨夜懸命な仕事をしてくれたチーム全員に、今一度大きな感謝を伝えたい。長年のコミットメントと仕事がようやく報われて、とてもうれしい気持ちだ。ただ、ここは本当にトリッキーだから、地に足をつける必要があるね」(SS11)
「クレイジーだ。まるで戦場のようだよ。今回僕はスーパーソフトを積んでいるけど、路面が乾いて見えたので履かなかったんだ。でも、タイヤをうまく機能させられなかった。ジョシュ(・マッカーリーン)はスーパーソフトをクロスで履いていると思うので、チームのために知識を得られたのは良かったかな」(SS14)
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合9番手
「最後は高速でクレイジーだったね。このラリー1マシンがどれだけのスピードを出せるか、本当にすごいものだ。道路にはヘドロみたいな土が付着していて、予想以上に汚れている。僕はまだ経験がないから、高速走行になるとマシンがどう動くかわからない。でも、5速で滑るのは最高に楽しいよ」(SS12)
「どんどんすごいことになっていくね。乾いた路面でのこのマシンの加速は信じられないほどで、すべてが2倍速に感じるほどだ。僕たちは確かにディープな領域に飛び込んだようだが、今は泳ぎ方を学ぶタイミングだろう」(SS13)
「今大会はとても良いスタートになっている。1kmあたり1秒改善しているし、さらに夜のうちにも改善できるかもしれない。この道路でこのマシンについて学ぶのは、ちょっとした特別な経験だ。あと、ここのファンたちを見ると本当にスーパースターになった気分になるね(笑)。まずはマシンやチームについて、多くの学ぶべきことがたくさんある。コドライバーのエオイン(・トレイシー)にとってもそうだけれど、今日は全員が本当に最高の仕事をしたよ」(SS15)
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合8番手
「SS14でウォールに軽く接触したので少し驚いた。コーナーが濡れているとは知らなかったが、大したことにならなくてよかったよ」
「今日僕たちが成し遂げた進歩が、明日を最大限に生かすのに充分なものなのかどうかはわからないし、気象条件が大きな影響を及ぼす可能性もある」
「ただ、状況が思わしくないからできる限りの準備をして、セットアップにいくつか変更を加えなければならないだろう。あと、ギヤボックスを交換して午前中に様子を見るかもしれない。それでも、スーパーサンデーとパワーステージで、まだポイントを獲得するチャンスはあるはずだ」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合4番手
「とてもポジティブな午後だったね。ついに走行中に素晴らしいフィーリングを掴むことができた気がするよ。すぐに良いリズムに乗れて、楽しむことができた」
「とくに最後に非常に難しいコンディションのなかでは、グラベルクルーもとても素晴らしい仕事をしてくれたので、僕は自信を取り戻すことができたよ」
「今日はまず午前中に、セットアップを進めるべき方向がわかったんだ。このハンコックタイヤで走行したことがまったくなかったので、どの方向に進むべきかわからずにいたが、午後あたりに理解し始めた時には、かなりうまく機能するようになった。明日は良いリズムを保って、走行を楽しみたいね」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合3番手
「今回のモンテカルロは、本当にジェットコースターのようだった。午後は自分のペースに満足できず、グリップを得るのに苦戦したよ」
「でも、明日はとくに大事な日だ。エルフィン(・エバンス)との差はまだまだ挽回できるはずだが、午後にオット(・タナク)が力強く挽回してきたので、どう攻めるかは考え直す必要がある」
「彼(タナク)には今日、本当に素晴らしいペースがあったんだ。だから、僕たちはなぜ今日の午後に同じペースを出せなかったのか理解しなければならない。明日は雨予報だし、ブラックアイスバーンの可能性もあるので大きな挑戦になるだろう。興味深い1日になりそうだ」
■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合2番手
「全体的には、今日の自分たちの戦いにはとても満足しているし、今晩もかなり良い順位につけたと思う」
「ステージは路面がかなりダーティなところもあり、さまざまなコンディションがミックスされた状態で、自分たちのパフォーマンスもそれに左右された。調子が良いと感じたときはプッシュしたが、他の場面では少し慎重になり過ぎたかもしれないね」
「今日の最後のステージでは、オット(・タナク)にあまり大きく差をつけられず、アドリアンから2番手を奪い返すことができたのでとても満足しているし、明日が楽しみだ。まだ何が起こるか分からず、かなり難しいコンディションに直面するかもしれないね」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合5番手
「今日も非常に難しい一日だった。ステージやセクションによってはかなり良かったのだが、他のセクションでは少しタイムを失い過ぎてしまったんだ」
「完全に自信を持つことができなかったため、難しい一日だったと感じている。チームとともにいくつか小さな変更にトライしているし、少なくともまだ明日もあるので、これから新しいことを試すこともできる」
「もちろん最後までベストを尽くして戦うし、追加のポイントを獲得できることを期待したいね」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合首位
「今日も決して楽な一日ではなかった。走っていて楽しいセクションもあれば、トリッキーなセクションもあったからだ」
「とくに、日が暮れ始めてからは泥の上で何度か危ない瞬間があったので、一日を無事に走り終え、タイム差を少し拡げることができたことを嬉しく思う」
「タイム差はそれほど大きくないが、それでも最終日に向けてポジティブな要素に違いない。ただ、今年も例年同様、最後まで難しい状況が続くだろう。なぜなら今晩の天候がどうなるのか予測が難しく、明日は正しいタイヤ選択を行って最後まで集中力を維持しなくてはならないからだ」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合6番手
「自分にとってはとても良い、ポジティブに感じられる一日でした」
「昨晩チームとセットアップを少し変更した結果、今日はクルマのフィーリングが大幅に良くなり、よりプッシュできるようになりました。昨日よりもずっと速く走ることができましたし、タイムも良かったので自信がつきました」
「明日はかなり重要な一日になると思います。どうやら天候は興味深いものになりそうですが、ポイントを獲得するためにベストを尽くして戦います」
■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合7番手
「今日、自分たちは間違いなく前に進むことができたのでいい気分で、とても楽しむことができた」
「とくに計画を変えたわけではないが、フィーリングが向上できたことでタイムが良くなった。もう少し時間と経験を積めば、さらに良いタイムを出せるようになると感じているよ」
「ただ、聞くところによると明日はコンディションがさらに厳しいものになるみたいだから、これまでよりもさらに難しい一日になるかもしれないね」