連覇のカギとなったポルシェのトラブル解決能力。問題多発のハイブリッドは“実績あり”へ変更/デイトナ24時間

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2025年01月27日 07:00  AUTOSPORT web

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2025年デイトナ24時間レースを制した7号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)
 ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのマネージングディレクター、ジョナサン・ディウグイドは、デイトナ24時間レースに向けて、チームの「最大の懸念」であった高電圧関連の信頼性の問題を、チームがほぼ解決または軽減できたことを明らかにした。

 このファクトリーGTPチームは、1月25〜26日にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のシーズン開幕戦をフェリペ・ナッセ/ニック・タンディ/ローレンス・ファントールの7号車ポルシェ963によって制した。これはポルシェにとって、デイトナ24時間レースでの昨年から続く連勝と、このレースでの総合20勝目となった。

 レース前から、デイトナでは複数のメーカーの車両において、LMDhの共通ハイブリッドシステムにまつわる複数のトラブルが報告され、懸念されていたが、ペンスキーの2台の963においては、トラブルのないレースとなった。

 ディウグイドはレース後、チームがレースに向けて解決策を見つけていたことを明らかにした。その解決策には、レースで実証済みの、以前に使用されたコンポーネントを車両に搭載することも含まれていた。

「バッテリーの問題のいくつかは決定的な証拠が見つかり、レース前に対処して修正することができた」と彼は語った。

「もうひとつは、正直に言うと、問題がまったく生じなかった。それが、以前に使用したことがあり、高い信頼度でクルマに取り付けたコンポーネントや部品の結果なのか、それとも単に運が良かっただけなのかは、分からない」

 12台のGTP車両(LMDh規定)のうち、レース中に深刻なバッテリー関連の問題に遭遇したクルマは1台もなかったと理解されている。

「フィールド全体で、ハイブリッドのトラブルでクルマが止まった陣営は、なかったと思う」とディウグイドは語っている。

「一方で、プラクティスではすべてのメーカーでそれが見られた。テストに行くときはいつも、コンピューターをクルマに接続しても、クルマは動き続けると冗談を言っている。おそらく、クルマが始動して走り出せばすべて問題ない、そんな類のものだったのかもしれない」

 ディウグイドは、ポルシェ・ペンスキーが、デイトナでのテストとプラクティスで、963とBMW Mハイブリッド V8を悩ませていた問題を緩和するために、ロア(レース1週前の公式テスト)の開始以来、合計6つの「バッテリー・アセンブリと部品を交換」したと述べている。

「正直に言うと、それはポルシェ・ペンスキー・モータースポーツに特有の、運用上の問題だった」とディウグイドは付け加えた。

「本当に全員が部屋に集まり、すべてのアイデアをテーブルに投げかけて、それらを徹底的に議論したのだ」

「それはおそらく、レースに臨むにあたって我々が抱えていた最大の信頼性の懸念であったが、我々はそれに対処することができた」

■BMWもポルシェ同様に対応

 BMW Mモータースポーツディレクターのアンドレアス・ルースは、チームRLLがレースでポルシェ・ペンスキーと同様のアプローチを取り、以前のレースで「実証済み」のコンポーネントのコレクションを使用したと語っている。

「私が知る限り、ポルシェはロアで2、3回問題を抱えていた。そして我々の場合は、予選でも問題を抱えていた」とルース。

「だから、レースに影響がなかったとは言わない。結局のところ、予選はレースの一部であり、そこで問題があったからだ」

「しかし、記者会見でも言ったように、我々は部品を交換した」

「すでに使用していて、機能することが分かっていた部品を使用した。その後、幸運にもすべてがうまく機能し、レースでは問題は生じなかった」

 ドリース・ファントール/ケビン・マグヌッセン/フィリップ・エング/ラファエレ・マルチェッロの24号車BMW Mハイブリッド V8は、ボディ関連の損傷により最後の1時間でピットストップを余儀なくされるまでは優勝を争い、BMW勢で最高位となる4位でレースを終えている。

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