レッドブル、“ニューウェイ後”のパフォーマンスに自信「彼のインプットがなくても機能する体制ができている」

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2025年01月27日 08:10  AUTOSPORT web

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2023年F1シンガポールGP レッドブルのチーフテクニカルオフィサーを務めたエイドリアン・ニューウェイ
 レッドブル・レーシングは、あと4週間足らずで、2007年以降では初めてエイドリアン・ニューウェイ指揮下で設計されていないマシンをトラックに送り出す。当然のことながら、そのことは2025年型マシンRB21の競争力に関する疑問を引き起こしている。

 もちろん、2025年のマシンはニューウェイが設計した昨年型の進化型となる。とはいえ、彼は実質的に2024年4月初めにF1プロジェクトから手を引いているため、2025年型マシンはテクニカルディレクターを務めるピエール・ワシェの指揮下で設計されたものだ。

 ワシェは、「エイドリアンからのフィードバックと助言は、我々にとって非常に有益だった」と認めている。

「彼がチームのために、そして個人的に私のためにしてくれたことを軽視するつもりはない。彼はとても経験豊富で、賢く、これまで大きな成功を収めてきた」

 それでもワシェは、自身が率いる技術グループには完璧な仕事をする能力があると確信している。

「今の我々の状況において、日々の仕事は本質的には大きくは変わっていない。我々の肩越しに覗いて、『あれについて考えてみたか』と言ってくれる人物がいなくなった。しかし本質的には、我々がしていることは、今までと違わない」

「組織自体も変わっていない。なぜなら、彼の意見がなくても対処できるような形に、すでに組織化されていたからだ。これまでにも一時期、彼が少し関与を減らしていた時があった」

「重要なポイントは、彼からのインプットがもうないということだが、組織自体は変わっておらず、彼の意見なしで対応していくだけだ。我々は完全な技術チームとして自ら組織化し、後ろを振り返ることなく、前を向いて、対処していこうとしている」

 それでも、過去にニューウェイが去った後のチームに起こったことを考えると、レッドブルの経営陣は多少の懸念は抱いているはずだ。1996年末にウイリアムズを去る時、ニューウェイはすでに翌年のマシンを設計しており、1997年にジャック・ビルヌーブがタイトルを獲得した。しかしウイリアムズはそれから27年、チャンピオンシップを制していない。

 ウイリアムズからマクラーレンに移ったニューウェイは、10年間にわたり技術部門を率い、1998年と1999年にミカ・ハッキネンが連続して2つのタイトルを獲得、マクラーレンは再びトップに立った。ニューウェイは2006年初めにチームを離脱、その後の2年間、マクラーレンは競争力を保ち、2008年にはルイス・ハミルトンが初のタイトルを獲得した。しかしその後、間もなく、マクラーレンは序列を下げていき、8年間にわたってグランプリでの優勝すらできない時期を過ごすことになった。

 2026年には完全に新しい技術レギュレーションが導入される。2026年型RB22を通して、レッドブルを勝利へと導いた人物なしで、チームがどれほどのパフォーマンスを発揮できるのか、新しい技術リーダーシップにどれぐらいの能力があるのかが、ある程度明らかになるだろう。一方で、ニューウェイの天才的なインプットの恩恵を受ける次なるチームとなるアストンマーティンが生み出す新世代マシンにも注目される。

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