元テレビ朝日社員の玉川徹氏は27日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月〜金曜午前8時)に出演し、女性トラブルで芸能界を引退した中居正広氏(52)をめぐる問題で、フジテレビがこの日午後4時から開く記者会見に日枝久相談役(87)が出席する必要があると強く訴えた。
一方、解説で出演した、企業リスク管理に詳しい桜美林大准教授の西山守氏は、今回の会見は、17日に港浩一社長が開いた会見の「やり直し」の意味合いがあり、企業ガバナンスについて問題があれば別の機会に再び記者会見を開くべきと指摘。2人の間で「大激論バトル」が展開された。
番組ではパネルコーナーで、この日予定されるフジテレビの会見の展望や、企業などによるCM出稿の差し止めが続出するフジテレビの現状などと伝えた。
玉川氏は、記者会見について日枝氏が出席しなければ「点数でいえば50点になっちゃう」と指摘。「フジの中の話を聞いていると、実質的な権限を持っているのは日枝さん。制度上持っているわけではないが、長く続いた経営の連続の中で、周りをイエスマンで固める。だから言うことを聞く」と、取材結果を踏まえて私見を示した。
「フジテレビの遠藤(龍之介副会長)さんが(会見で)『(日枝氏が)すべてを決めているわけではない』とおっしゃっているが、すべてを決めているわけではないが日枝さんが決めたことには逆らえない。これは、実質的に最終決定権を持っているということになる」「そういうふうな方が一切(トラブルの問題に)絡んでいないというのは考えにくい。さまざまな決定に日枝さんがどう関わっていたのか。日枝さんなしで、本当に(経営陣が会見で)語ってくれるのか。語ってくれるならいいですが、社員説明会では『日枝さんには人事権はありません』とおっしゃっていたそうですから、そうなれば社員も、何だ?ということになる。ぜひ、日枝さんには出席してほしい」と訴えた。
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これに対し、西山氏は「私は、日枝相談役の出席はないと思います。企業側からすると、日枝相談役を出席させると、実質的に権限がある、この事案にかかわっていたと認めてしまうことになる」と主張。「今回の記者会見は何かというと、中居さんと女性のトラブルから発生している事案について、前回の(港社長の)会見で十分に説明できなかった。だからちゃんと説明しますというような話だと理解している」と述べ、さらに続けた。
「(フジテレビの)企業のガバナンスに問題があるというのは事実ですが、今回の記者会見の趣旨は何なのかということ。もし問題なら、また別で会見するなりして、企業ガバナンスの問題として別でやるべきではないか。今回の会見が、日枝体制みたいなところに議論が言ってしまうと、ちょっと今回のたて付けとはずれてくるのではないか」と、玉川氏の主張に反論した。
「(この日の会見でも)日枝体制への質問は出る。今の体制がどういう意識でいるのかその場で確認されるし、また日枝さんが会見を開きなさいという声は出る。そこが今日の会見では見られている」と訴えた。
これに、玉川氏は「そんなの、2回やる必要はない。1回ですませればいいじゃないですか」と反論。「前回(の港社長の会見で)、不要なステップを踏んでしまった。あえてメディアを入れない会見をやったから、今回の会見になった。そうしたら、この会見で、なぜ日枝さんが出ていないのかとツッコまれて、それが問題になってまた出てくるなら、最初から出てくればいい。そこが、本当にフジテレビが危機感を持っているのかどうかのポイントです」と、譲らなかった。
ここで、MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一は「そういう指摘もあれば、この(日枝氏の)問題は、必要になればもう1回、やるべきという…」と間に入ったが、玉川氏は「なぜ、わざわざ切り分けないといけないんですか。時間無制限ですよ」と納得できない様子で、「今回はやり直し会見であって、女性と中居さんの間に発生した問題(への対応)であって…」と話す西山氏に対し、「いや、それだけじゃないということは多くのメディアが指摘している」と主張した。
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「そうであれば、早急にまた別の場でやればいい」「記者会見の(持つ)意味、ということです」と説明する西山氏に、玉川氏は「いや、記者会見の意味も変質している。今は、ガバナンスの問題になってきている。逆に言うと、フジテレビ側は今回はガバナンスの問題はなしで、それ以外のことで会見しますとは言っていない。そんな区分けをして会見しますと言っても、聞く方は納得しない」と、最後まで譲らなかった。
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