24戦カレンダーでリザーブドライバーの確保が大きな課題に。フェラーリは周冠宇との交渉を加速

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2025年01月27日 13:10  AUTOSPORT web

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2024年F1ベルギーGP 周冠宇(キック・ザウバー)とフェラーリ代表フレデリック・バスール
 周冠宇がフェラーリのリザーブドライバーに就任する可能性が高まりつつある。フェラーリは現状では、2025年の一部のレースにおいて、スーパーライセンスを持つリザーブドライバーを確保できていない。昨年のアブダビGP後、周冠宇の代理人とフェラーリ代表フレデリック・バスールの初期交渉は進んでいなかったが、フェラーリは今月中にラインアップを確定させたい意向を持っており、最近、交渉が再開された。

 年間24戦のカレンダーで他カテゴリーのレースと日程が重なるケースが増え、さらにルーキーのFP1出走回数が1チームあたり4回に増やされたことで、F1チームのいくつかは、リザーブドライバーとFP1出場ドライバーのラインアップを決めるのに苦労している。たとえば世界耐久選手権WECとF1のスケジュールは4戦重複している。

 なかでもフェラーリとハースは、全レースのためのリザーブドライバーを見つけるのに苦労している。それぞれが待機させる予定のアントニオ・ジョビナッツィとケビン・マグヌッセンはWECに参戦するため、WECと同日に行われるサウジアラビアGP、カナダGP、イタリアGP、サンパウロGP(ブラジル)には来ることができないのだ。

 フェラーリは、ジョビナッツィにリザーブドライバーの役割を任せる予定だが、昨年リザーブを務めたオリバー・ベアマンを起用する可能性もあるといわれる。ベアマンは、今年はハースのレギュラードライバーになるものの、スクーデリアは、ハースとの2年間の契約のなかで、ベアマンを優先的に起用できる権利を確保しているという説がある。つまり、今年、シャルル・ルクレールかルイス・ハミルトンが出場できなくなった場合、フェラーリはベアマンを代役として起用することが可能になるというわけだ。

 ただし、それが事実でも、事前にレースドライバーの欠場が分かっている場合に限られる。たとえば、レースウイークエンドの走行がスタートした後で、何らかの事情でルクレールかハミルトンが週末の残りを走らなくなったような場合は、フェラーリはベアマンでなく他のドライバーを起用するだろう。バスール代表は、急きょベアマンをハースから引き上げるようなことをすれば、ハースがそのグランプリを1台で戦わなければならなくなる可能性があるため、それは避けたいと考えるはずだ。

 しかし、フェラーリが待機させる予定のジョビナッツィも、ハースがリザーブとして確保するマグヌッセンも、今年はWECに参戦するため、日程が重なる4戦については、他のドライバーをスタイバイさせる必要がある。そこで周冠宇への関心が高まりつつあるとみられる。2024年末でキック・ザウバーのレースシートを失った周冠宇は、2025年は他のカテゴリーに参戦せず、F1のチャンスを探ると述べている。

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