【動画】濱口竜介監督が絶賛! 『カップルズ』4Kレストア版 予告編
2017年に『牯嶺街少年殺人事件』が日本で25年ぶりにリバイバル公開されるやいなや大きな話題を巻き起こし、2023年に台北で開催された大回顧展に多くの映画ファンがつめかけるなど、没後20年近く経っても、その影響力の大きさが年を追うごとに増してきている名匠エドワード・ヤン。そんなヤンの新台北3部作の第2作にあたる『カップルズ』は、『エドワード・ヤンの恋愛時代』と同じく90年代の台北が舞台でありながら、コメディタッチの前作と異なり、喜劇と悲劇が表裏一体となった傑作だ。
多彩な国籍の人間が割拠する90年代半ばの台北。レッドフィッシュをリーダー格とする4人組はお金も自由も愛も、思うがままに手に入ると信じている。ホンコンは女性をもてあそび、トゥースペイストはニセ占い師として稼ぐ日々。ある日、フランスからマルトという女性が台北にやってくる。新入りのルンルンはひそかにマルトに心を寄せ、彼らの関係が変化し始める。
現代社会において欲望を追い求めることに夢中となった先にある“悲劇と希望”を描き出す本作は、約30年前の製作ながら、ますます現代性を帯びてきている。
今回解禁されたポスターでは、ルンルンとマルトが見つめ合っている印象的な場面を中心にして、フライデーズに集まる4人組、ハードロックカフェで談笑する多国籍な人々の姿が切り取られている。様々な人物が交差する中で「それでも、愛は存在できる?」とコピーが添えられ、まるで現代を生きる私たちにも問われているようなビジュアルとなった。
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映画『カップルズ』4Kレストア版は、4月18日公開。
※濱口竜介監督のコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■濱口竜介監督
『牯嶺街少年殺人事件』の少年たちが成長し、『恐怖分子』の鋭利さと『恋愛時代』の軽みを併せ持つ映画をつくりあげた。『カップルズ』における協和と不協和の絶え間ない交替とその滑らかさは、エドワード・ヤンのフィルモグラフィの中でも際立っている。危険なる傑作。