政府はきょうの閣議で、奈良県明日香村などの飛鳥時代の遺跡「飛鳥・藤原の宮都」を、世界文化遺産の候補地として推薦書を提出することを決定しました。来年夏の登録を目指すとしています。
ユネスコ=国連教育科学文化機関に推薦書を提出することにしたのは「飛鳥・藤原の宮都」についてで、中国や朝鮮半島との緊密な交流のもと、日本列島で初めて生まれた古代国家の宮都の遺跡群です。
「飛鳥・藤原の宮都」の遺跡群は、奈良県明日香村などの6世紀末から8世紀初めにかけての飛鳥時代の文化財からなり、天武天皇や持統天皇の宮殿があったとされる飛鳥宮跡や壁画が見つかった高松塚古墳など19の遺跡などが構成要素として盛り込まれています。
文化庁などが当初検討していたのは22の構成要素でしたが、推薦書の提出にあたり、要素を19に減らしたということです。万葉集にも登場する香具山などの「大和三山」を含む3要素を落とすということです。
政府は既に去年秋、ユネスコに暫定版の推薦書を提出していましたが、今月末までに正式な推薦書を提出します。
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今年夏から秋にイコモス=国際記念物遺跡会議による現地調査を経て、来年春にイコモスの勧告を受けた上で来年8月頃に開催予定の世界遺産委員会で登録の可否が審査される予定です。