タワー・モータースポーツは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦デイトナ24時間レースでのLMP2クラスの優勝を、技術違反のため剥奪された。
ジョン・ファラノ/セバスチャン・ブルデー/セバスチャン・アルバレス/ヨブ・バン・ウィタートは、1月25〜26日にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われた第63回大会で、ユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソンとの争いを制し、クラストップでチェッカーを受けていた。
しかし、1月29日になってIMSAが発表した声明では、レース後の延長技術検査で違反が発覚したため、タワーの8号車オレカはクラスの最後尾となる総合55位へと降格したことが確認された。
IMSAは、FIAのテクニカル・レギュレーションで5mmに設定されている車体下面のスキッドブロックの規定領域における最大許容摩耗量を超過していたことが判明したと、声明で述べている。
この声明ではさらに、タワー・モータースポーツがこのペナルティについて抗議を申し立てたが、IMSAはこれを却下したと説明されている。
《追記》その後チームは、「意図的に技術規則に違反したことはない」などの内容を含む声明を発表(https://www.as-web.jp/sports-car/1175499)している
このペナルティにより、ダニエル・ゴールドバーグ/ポール・ディ・レスタ/ラスムス・リンド/ジェームス・アレンがクラス1位に昇格し、アレンは2023年にプロトン・コンペティションで初勝利を収めた後、デイトナで2度目のクラス優勝を達成することとなった。他の3人のドライバーは、デイトナ初勝利となる。
「我々は、ひとつの非常に明確な目標を持ってデイトナに臨み、それを達成した」とユナイテッド・オートスポーツのCEO、リチャード・ディーンは語った。
「デイトナで勝つことはどの年でもかなり特別なことだが、ル・マン24時間レースでの勝利を祝ってからわずか数か月後に勝つことは、さらに特別な瞬間だ」
「ザク(・ブラウン。共同オーナー)と私は、チーム全員の献身に感謝したいと思う。我々は全員、達成したことを非常に誇りに思っている」
これにより、ガー・ロビンソン/フェリペ・フラガ/ジョシュ・バードン/フェリペ・マッサの ライリー74号車がクラス2位に浮上し、PR1/マティアセン・モータースポーツの52号車が3位へと繰り上がっている。
タワー・オレカは、技術的にコンプライアンス違反が判明した唯一の車両となったが、トリアルシ・コンペティツィオーネの021号車フェラーリ296 GT3 は、走行時間違反のため、GTDクラス完走車両のなかの最後尾へと移された。
これはレース後、ステヴァン・マッカリアが、連続する6時間のうち最大4時間というIMSAの走行時間制限に違反していたことが判明したため。この車両は当初、総合39位、クラス11位でフィニッシュしていた。