俳優の大泉洋、堤真一、長尾謙杜(なにわ男子)が30日、都内で行われた映画『室町無頼』の公開御礼舞台あいさつに登壇した。
【写真】両手を挙げてキュートにほほ笑む長尾謙杜を不服な目でみつめる大泉洋 大泉は蓮田兵衛を、堤は骨皮道賢を、長尾は才蔵を演じた。観客には特別仕様のハリセンが配られ、キャストのコメントに共感した場合は叩くことになった。誰よりも共感を得たのが長尾の「長尾謙杜、カッコいいやんって思った人」だった。大泉は「うるせぇな」と苦笑い。「大泉の方がカッコいいと思う人?」と大泉が質問すると、見事にハリセンの音が小さくなり「少ねぇんだ、バカ!主役ですよ?」と嫉妬していた。
そんなこんながあり、最後のあいさつの時間に。マイクを握った大泉は「先ほど、出演者の中から皆様に対して『バカ』という大変不適切な表現がございました。代表してお詫び申し上げます。大変、失礼いたしました」とマッチポンプで頭を下げて笑わせる。そして「時代劇というジャンルは、多くの方に見てもらえるジャンルではないところもありまして、まだまだご覧になってない方も多いと聞いております。なかなか女子中高生が『室町無頼』行こうとはならないですが、先日IMAXに家族で見に行きました。うちの中1の娘は最後の方は涙を拭いている『最後のところ、才蔵の気持ちになると涙が止まらなかった』と言うんです。『お前も才蔵派か』と話をしたんですけど…、でも中1の女の子が見ても楽しんでもらえるんだなと思って、そこはすごくうれしく思っております。まだ見てない友だちがいましたら、どうぞ教えていただいて。日本の時代劇がどんどん作られなくなっていってはいますので少しでも盛り上がるといいなと」とお願いしていた。
今作は2023年『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞した垣根涼介氏の『室町無頼』(新潮文庫刊)を実写化。時は室町、“応仁の乱”前夜の京(みやこ)。大飢饉(ききん)と疫病の連鎖、路上に重なる無数の死骸という混沌(こんとん)の世の中に風のごとく現れ、巨大な権力に戦いを挑んだ者たちがいた。日本史上、初めて武士階級として一揆を起こし、歴史にただ一度だけその名を留める男・蓮田兵衛(大泉)のもとに結集した無頼たちの知られざる闘いをドラマチックに描く。