故桂米朝さんの顕彰碑が大阪・住吉大社境内に完成 息子の桂米団治が父になりきり感想も不発?

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2025年01月30日 16:05  日刊スポーツ

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桂米朝さん顕彰碑の除幕式に出席した桂米団治(撮影・阪口孝志)

2015年に亡くなった落語家桂米朝さん(享年89)の顕彰碑が、大阪・住吉大社の境内に完成し、30日、除幕式が行われた。


上方落語の「住吉駕篭(かご)」でも有名な住吉大社。米朝さんは03年に初めて同所で落語会「升の市 住吉寄席」を開催。米朝さんが亡くなった後も続いている。


その縁もあり、米朝さんの没後10年と生誕100年に当たる25年に顕彰碑を建立しようと提案。28日に完成し、この日除幕式が行われた。住吉大社関係者や米朝一門から桂米二(67)、米朝事務所を代表し桂南光(73)、米朝さんの息子桂米団治(66)らが参加。碑には、米朝さんが初めて住吉大社に来た際に、関係者に送った「一期一会」の言葉が刻まれた。


米二は「私だけ取り残されてて、去年の暮れに初めて聞いた」。顕彰碑の建立は寝耳に水だったと明かしながらも「こんな大きいものなのかと。師匠はお墓も大きい。お墓と顕彰碑、尊敬の念を持って見させてもらった」と感慨深げ。南光も「100年、200年たっても顕彰碑ができると桂米朝という人がどんな人やったのか分かる。我々からすると、江戸の三遊亭圓朝のような、上方のすごい噺家(はなしか)だったと残っていくんじゃないかと感激している」と喜んだ。


米団治は「顕彰碑はずっと残る。ここの境内には、天皇陛下がお越しになったときの記念碑とか、歌人の碑とかいろんな碑がある。住吉大社にお参りに来る楽しみが1つ増えた」とにっこり。


天国の米朝さんならどう言うかと聞かれ、「こんな大層なもん作らんでええがな」と米朝さんの口調をまねながら応じたが、南光から「あんまり似てなかったな〜」とダメ出しされ、笑いを誘っていた。


米朝さんは47年に4代目桂米団治に入門、3代目桂米朝を名乗った。72年に第1回上方お笑い大賞(大賞)受賞。87年に紫綬褒章受章。96年に重要無形文化財保持者(人間国宝)認定。09年に文化勲章を受章。衰退していた上方落語の復興に尽力し、6代目笑福亭松鶴さん、5代目桂文枝さん、3代目桂春団治さんとともに「上方落語四天王」と呼ばれた。


命日の3月19日に「米朝十年祭」(サンケイホールブリーゼ)が行われるのを皮切りに、全国各地で生誕100年記念落語会や米朝展の開催など、さまざまな催しが予定されている。

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