大泉洋、堤真一らが出演、日本史上初めて武士階級として一揆を起こし、彼の元に結集した「アウトロー=無頼」たちの知られざる闘いをドラマチックに描いた入江悠監督『室町無頼』。本作ではスクリーンの隅々まで隙のない“室町”の世界観が表現されているなか、いま、“室町の民”を演じ切ったエキストラたちに絶賛が寄せられている。
時は室町、“応仁の乱”前夜の京(みやこ)。大飢饉と疫病の連鎖、路上に重なる無数の死骸。そんな混沌の世の中に風の如く現れ、巨大な権力に戦いを挑んだ者たちを描く本作。
“時代劇”として多く描かれてきた戦国時代や江戸時代・幕末と違い、これまであまり映像化されてこなかった未知の時代「室町時代」の世の中を描き出している。
これまで観たことのない新時代のアクション時代劇として、早速多くの観客の心を掴み、公開から約1週間あまりですでに3回以上観たというリピーターも続出。SNSの反響の中でも話題となっているのが、その「没入感」だ。
「ここまで世界観に入り込めた時代劇は初めてで…度肝を抜かれて帰ってきた」「わたしも一揆に参加している気持ちになるくらい没入感がすごかった」と、スクリーンの隅々にまで一切の隙なく、とことんこだわって創り出された“室町時代”の世界観に称賛の声が続々。
特に、完璧な“室町の民”を演じ切ったエキストラたちには「“最優秀エキストラ賞”があれば、『室町無頼』に参加されたエキストラの皆さんに差し上げたい」と声が上がるほど。
■「こんな経験は二度とできない気がする」エキストラからの声も相次ぐ
入江監督が「数百人の俳優さん、数千人のエキストラさんと一緒に熱い想いで時代劇を作りました」と語る通り、コロナ禍が明けた時期に、大勢のエキストラが参加して行われた撮影。
何百人ものエキストラが一堂に会する撮影前には、主演の大泉が拡声器を手にして全体に向けて挨拶。大泉らしい笑いも巻き起こしながら、現場の士気を上げて臨んだという。
大人数が撮影に参加したこともあり、「この映画のエキストラで参加しました。関所に夜襲をかけるシーン。松明持ってわらじで砂利道を走りました」「エキストラで1シーン参加し火を使う現場の緊張感と恐怖を実感。大量の松明の中、大人数で同時進行の立ち回りを事故なく大迫力の映像に収めた入江組に敬服」「初めてエキストラ参加した映画・時代劇が室町無頼でした。こんな経験は二度とできない気がする。かなり体を張って(?)全力で室町時代のひとになってきました」など、公開以降のSNS上では実際に本作の撮影に参加した人たちからの投稿も見られた。
そんな、エキストラたちが本物の火を灯した松明を手に大人数で駆け抜ける迫力の“一揆”のシーンは、アクションシーンが目白押しの映画の中でも特に観る者に衝撃を与える映像に仕上がった。
画面の密度にとことんこだわったという入江監督も、メインキャラクタ一たちが演技をする背後で、画面の隅々で完璧な演技を披露するエキストラたちを絶賛しており、「“名もなき民たちが主役”の映画でもあるので、エキストラの皆さんが、映画史に残る偉業を成し遂げています」と、自身渾身の力作に携わった数千人の役者たちを称えている。
『室町無頼』は全国にて公開中。
(シネマカフェ編集部)