吉柳咲良「御上先生」圧倒された共演者とは「無意識に負けた気持ちになる」切磋琢磨の撮影秘話明かす【インタビュー】

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2025年01月30日 18:04  モデルプレス

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吉柳咲良「御上先生」(C)TBS
【モデルプレス=2025/01/30】TBS系日曜劇場「御上先生」(毎週日曜よる9時〜)に椎葉春乃役として出演する女優の吉柳咲良(きりゅう・さくら/20)が、モデルプレスらのインタビューに応じ、日曜劇場初出演の心境から主演・松坂桃李の印象、生徒キャストとの撮影裏側までたっぷりと語った。

【写真】吉柳咲良「御上先生」圧倒された共演者明かす

◆松坂桃李主演「御上先生」

本作は子供が生きる「学校」、大人がもがく「省庁」という一見別次元にあるこの2つを中心に展開。未来を夢見る子供たちが汚い大人たちの権力によって犠牲になっている現実に1人の官僚教師・御上(松坂桃李)と、令和の高校生たちが共に立ち向かう、教育のあるべき真の姿を描く大逆転教育再生ストーリーだ。

御上が担任を務めることになるのは隣徳学院3年2組の生徒29人。生徒キャストは、2024年3月から始まったオーディションで選ばれ、同年8月初旬に全29人が決定。吉柳は、椎葉春乃を演じる。

◆吉柳咲良、日曜劇場初出演の心境「緊張感がありました」

― 吉柳さん演じる椎葉の魅力を教えてください。

吉柳:本当に責任感が強い子で、台本を見ていても自分にも他人にも同じくらい厳しくなってしまうところがあるなと感じています。でも本当はすごく優しくて、その優しさ故に何でも頑張ってしまうようなキャラクターです。

― ご自身と重なる部分はありますか?

吉柳:性格というよりは「私もその感覚知ってる」と彼女自身が抱えていることにすごく共感できました。そういった意味では私は椎葉役に適しているという自信も持てました。

― 本作で初の日曜劇場出演となりますが、改めて出演が決まった時の心境を教えてください。

吉柳:日曜劇場と聞いただけで気持ちが引き締まり、緊張感がありました。でも同時に、学園モノに出演できることが純粋に嬉しくて、またここで学べることがあるんだろうなとワクワクしました。

― これまで観ていた日曜劇場の中で印象的だった作品はありますか?

吉柳:「ごめんね青春!」(2014)がすごく好きで、つい最近も見返していました。個人的に、満島ひかりさんに憧れていたのですが、以前別の作品でご一緒させていただいてから、ますます尊敬していて、お芝居を参考にさせていただいています。「ごめんね青春!」はいろいろな思い出がいっぱいあって私の中では青春の一つという感覚です。周りの友人も皆観ていて、よくドラマの話題で盛り上がっていた記憶があります。

◆吉柳咲良、オーディションでプロデューサーに見抜かれていた一面

― 生徒役キャストはオーディションで全29人決まったとのことですが、当時の雰囲気や、他のオーディションと違う部分がありましたら教えてください。

吉柳:女性キャストがオーディションの台本でやったのは富永(蒔田彩珠)のセリフだったので、なぜ椎葉役で受かったのか。きっと飯田(和孝)プロデューサーに全てを見抜かれていたのかな(笑)?

オーディションには同世代の方々がいっぱいいて、実際に今出演している生徒たちの中でも一緒だった方が何人かいるので、すごくやりやすい空気感で楽しくできました。

― ご自身では、飯田プロデューサーにどんなところを見抜かれたと思いますか?

吉柳:飯田さんがX(旧Twitter)でオーディションの時に見た一人ひとりのイメージを書いてくださった投稿で、私には「子供と大人の狭間にちょうどいる」とあって。それが、まさに自分でも思っていた表現だったんです。また、高校生の時から悩んできたことでもあって、もっと楽になれるはずなのに張り詰めてしまったりと大人になりきれない部分があって、頭がパンパンになってしまうことがよくあります。そういう等身大に悩めることは、今回お芝居として活かせるものがあるのかなと思っています。大人になりきれないところを、もしかしたら飯田さんには見抜かれていたのかもしれません。

◆吉柳咲良、偉大なる松坂桃李の凄みを語る

― 松坂さんと御上先生が重なる瞬間はありますか?

吉柳:松坂さんは纏っている空気感が柔らかくて、常に笑顔で、生徒と同じ目線に立って話してくださる印象なのですが、御上先生になった瞬間に全てが変わります。きっと皆も教室で感じていると思うのですが、目も表情も空気も声も変わる。台本を読んで想像していた御上先生がそのまま目の前に現れて最初はびっくりしました。本番に入ると、それまで喋っていた時とは全く違う空気感になりますし、皆がちゃんと御上先生として松坂さんを見ているように感じます。

― 松坂さんの現場での雰囲気はいかがですか?

吉柳:教室にいる時は、ただただ生徒を見守ってくださっています。生徒がたまにセリフを噛んじゃったり出てこなくなっちゃったりしても「大丈夫、もう1回やろう」とフォローしてくださいます。松坂さんがそういう風に言ってくださることで、常に良い雰囲気の中でお芝居ができています。

― 松坂さんとお話して印象的だったことがあれば教えてください。

吉柳:実は子供の頃、「侍戦隊シンケンジャー」(テレビ朝日/2009〜2010)が大好きだったんです。なので未だに緊張してしまいます。松坂さんは緊張する私を見て、笑っています(笑)偉大な方とお芝居させていただけることを改めて光栄に思います。

◆吉柳咲良、圧倒された共演者「無意識に負けた気持ちになる」

― 撮影の中で生徒の皆さんとも共演シーンが多くあると思いますが、印象に残っている方、共演してみたかった方はいらっしゃいますか?

吉柳:私は元々(蒔田)彩珠ちゃんがすごく好きで、よくインスタも見ていたので、今回ご一緒できると聞いた時は単純にファンとして嬉しかったです。

あと、親友・千木良遥役の高石あかり(※「高」は正式には「はしごだか」)ちゃんは、本当に何を見ても圧倒されます。すごく繊細で想いが伝わってくる表情の作り方や、役を深めていく姿を見ていると、無意識に負けた気持ちになるというか「勝てないな」と思ってしまうくらい本当にお芝居がすごいんです。あかりちゃんと一緒にやっていると自然と椎葉になれますし、今回あかりちゃんと親友役として共演できるのは自分にとって宝だと思っています。すごくやりがいがあって、自分のやりたいことをどう渡しても全部受け取ってくれるのでとても助けられています。

― ちなみに蒔田さんには想いは伝えられましたか?

吉柳:「大好きです」と伝えています(笑)。

◆生徒キャストの撮影裏側「お互いをリスペクトし合っている」

― 飯田プロデューサーの取材では、生徒の皆さんが和気あいあいとしているものの、空気が一切だれることなく、一人ひとりがこの作品でステップアップしたいという気持ちを持って臨んでいることを「嬉しい誤算」としてお話していました。吉柳さんから見て生徒の意識や現場はどのように見えていますか?

吉柳:皆和気あいあいとしていますが、オンオフの切り替えを全員で出来ています。他の人のお芝居を見て感動するし、誰かのお芝居を喰らって悔しいと思っている人たちもいます。自分が映っていないシーンでも皆でモニターを確認しに行って、その子がどんな表情でお芝居しているのか見ることがあります。学園モノだからこそ、近くで他の生徒のお芝居を見ることができてすごく刺激を受けます。皆が役者として芝居を学んでいるし、自分の糧にしています。役者同士お互いをリスペクトし合っているからこそできることですし、楽しくやっている時との切り替えが素敵だなと思います。

また、お互いに何かあれば言い合えるくらいの関係値にはなっているので、「もっとここ、こうした方がいいんじゃない?」「それはこうなんじゃない?」と話し合ったりしています。始業式イベントをやらせていただいた時もグループ分けをどうするのか話し合っていると(八村)倫太郎君や影山(優佳)さんが率先して動いてくれました。

◆吉柳咲良、吉岡里帆の涙に思い

― 始業式イベントといえば、吉柳さんはMrs. GREEN APPLEの「点描の唄(feat.井上苑子)」を歌われていましたが、振り返ってみていかがですか?

吉柳:すごく緊張していて、ずっと手が震えていました(笑)。舞台は役を通して歌えるけど、あの時は私として歌っていたので、余計に緊張感があったんだと思います。しかも真正面に松坂さんと吉岡(里帆)さんがいらっしゃったので、やっぱり良いものを届けたいという気持ちがありました。

本番は歌詞すら飛びそうだったくらい緊張していたのですが、横に他のメンバーがいてくれて安心感がありました。吉岡さんが目の前で泣いてくださったのを見て、私たちも泣きそうになっていました。吉岡さんは是枝先生と重なるというか、私たちの全てを受け取ってくださる方で、吉岡さんにはこの現場で助けられていることが多いなと改めて感じました。

― 最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

吉柳:ぜひ、いろいろな角度からこの作品を観ていただきたいです。「え、そんなことにも触れるんだ?」みたいなところも触れてくれるからこそ、共感できることがあるんじゃないかなと思います。毎回、御上先生が「考えて」と言うのですが、最初から答えをくれるわけではなく、なぜこうなっているのか、ということを生徒1人1人と話し合って答えを導いていく。それが正しいのか間違っているのかではなく、考えた先にあることを探していく作業がドラマの中でもたくさん描かれているので、救われる人たちがきっとたくさんいると思います。私自身も椎葉を通して、いろいろなことから救われていて、彼女と向き合って寄り添うことができることで、彼女自身も救ってあげられると感じました。皆さんにも多方面から考えていただくことで、きっといろいろな気づきがあると思うので、生徒になった気持ちで楽しんでいただけたら嬉しいです。

― ありがとうございました。

◆吉柳咲良(きりゅう・さくら)プロフィール

2004年4月22日生まれ、栃木県出身。2016年に開催された「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン“PURE GIRL 2016”」でグランプリを獲得。2017年、ブロードウェイミュージカル「ピーター・パン」の10代目ピーター・パン役に抜擢され、女優デビューを果たす。2024年4月には、デビュー曲「Pandora」をリリースし、ソロアーティストとしても活躍する。近年の主な出演作はドラマ「ブギウギ」(NHK/2024)、「マル秘の密子さん」(日本テレビ/2024)、「僕の愛しい妖怪ガールフレンド(Prime Video/2024)、映画「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」(2024)、「聖☆おにいさん THE MOVIE〜ホーリーメン VS 悪魔軍団〜」(2024)ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」(2024)など。また、舞台「リンス・リピート―そして、再び繰り返す―」が4月17日(紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA、京都劇場)から開幕する。

◆「御上先生」第3話あらすじ

殺人犯・真山弓弦(堀田真由)に面会した御上(松坂桃李)は、事件がこの世に及ぼした影響について語る。御上はなぜ真山のもとを訪れたのか。一方で、神崎(奥平大兼)は自分が書いた記事の真実を知るために悠子(常盤貴子)に食い下がるのだが…。

御上の存在が3年2組を徐々に突き動かしていくのだが、反発も当然生まれていく。対して御上はどのように生徒を導いていくのだろうか。

そして、ついに御上の過去が明かされる――、御上の前に度々現れる謎の青年の正体とは。

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