シーズン24戦にわたり、F1各チームは、レースドライバーが何らかの事情で出場できなくなった場合に代役を務めるリザーブドライバーを確保しなければならない。そんななかでメルセデスのリザーブドライバーに就任したバルテリ・ボッタスは、複数のチームからの呼び出しに応えることになりそうだ。
多くのチームのメインのリザーブドライバーは、F1以外のレースに出場しており、F1全戦に同行することができない。たとえば2024年にマクラーレンのリザーブドライバーを務めたパト・オワードは、今年もマクラーレンからインディカーに参戦する。インディカーの2025年シーズンは8月末で終了するものの、F1の日程と重なっているレースが9戦ある。つまりオワードは、8月末までに行われるF1の15戦のうち、9戦を欠席しなければならない。
マクラーレンCEOザク・ブラウンは、必要に応じてメルセデスのリザーブドライバーを活用できるというこれまでの契約を2025年にも維持する予定だ。これによりボッタスは、マクラーレンのリザーブリストに加えられる。
同じくメルセデス製パワーユニットを使用するウイリアムズも、ボッタスを代役候補のひとりとして扱う予定だ。育成ドライバーのなかで最も大きな期待を寄せているルーク・ブラウニングは、まだスーパーライセンス取得の条件を満たしていない。そのため、チーム代表ジェームズ・ボールズと良好な関係を持つボッタスは、アレクサンダー・アルボンかカルロス・サインツが急きょ出場できなくなった場合の代役候補になるだろう。
マクラーレンとウイリアムズは、メルセデス傘下のフレデリック・ベスティを走らせることも可能だ。
一方、メルセデスのカスタマーチームであるアストンマーティンは、2023年からテスト&リザーブドライバーを務めるフェリペ・ドルゴヴィッチとの契約を2025年に向けて延長した。アストンマーティンではストフェル・バンドーンもテスト&リザーブドライバーの役割を担っており、2025年シーズンを通して、少なくともどちらかひとりはグランプリの現場で待機することになる。