ABB FIAフォーミュラE世界選手権は1月30日、俳優やスポーツ選手、テクノロジー、エンターテイメント界の著名人が、参戦チームとペアを組んで最新の電気自動車レーシングマシン“GEN3 EVO”をサーキットで走行させる『フォーミュラE EVOセッション』を3月に実施すると発表した。
モータースポーツ史上初の試みになるというEVOセッションは、俳優、アスリート、起業家、クリエイターといった11名の著名人がフォーミュラEに参戦する11チームとペアを組み、6週間におよぶドライバー訓練を経て、3月5〜6日にマイアミ・インターナショナル・オートドロームで行われるサーキット走行に臨むというもの。第一弾として発表された6名の参加者は以下となる。
・ブルックリン・ペルツ・ベッカム(英国の起業家。デビッド・ベッカムの息子)
・セルヒオ・アグエロ(元プレミアリーグ、ラ・リーガおよびアルゼンチン代表サッカー選手)
・クレオ・エイブラム(アメリカのテックコンテンツクリエイター)
・ルシアン・ラヴィスカウント(イギリスの俳優)
・エメリア・ハートフォード(アメリカの女優、カービルダー)
・ヴィニー・ハッカー(アメリカのマルチクリエイター)
全参加者はシミュレーターセッション、体力トレーニング、ドライビング指導、車両カスタマイズ、エンジニアリングなどを含むトレーニングプログラムを受け、実際のサーキット走行では現行車のGEN3 EVOを駆り、最新電動マシンのパフォーマンスや、世界選手権でレースを争うレーシングドライバーの過酷さなどを体験する。
また、プロジェクトは全行程は参加著名人たちとフォーミュラEのSNSでリアルタイム発信が行われ、2025年の後半には長編ドキュメンタリー映像が公開される予定だという。なお、残る5名の参加者や各チームとのペアや担当ドライバーの詳細も近日発表予定とのことだ。
このEVOセッション開催にあたり、参加者のひとりであるブルックリン・ペルツ・ベッカム氏は「ずっとモータースポーツが大好き だったから、フォーミュラEの『Evoセッション』に参加できると聞いた瞬間、大喜びで即決したんだ」とコメントを寄せた。
「スポーツとして観戦するのも好きだけど、実際にハンドルを握ってトップレベルのモータースポーツを体験できるなんて信じられない機会だ。フォーミュラEのマシンは驚異的なパフォーマンスを持っているから、それを最大限に引き出す方法を、最高のドライバーたちから学べるのが楽しみだよ!」
そして「『Evoセッション』のコンセプトをチームやパートナーに初めて提案したとき、彼らの反応は『これは凄い!』というものだった。その反応を見た瞬間、私は絶対にこれを実現しなければならないと確信し、これまでのモータースポーツにはない新たな挑戦をやりたいと思ったんだ」と語るのは、フォーミュラEのジェフ・ドッズCEO。
「ファンのみんなは、それぞれのお気に入りのインフルエンサーの目線を通して、ドライバーの世界を体感できる新たな機会になる。フォーミュラEは世界でもっとも急速に成長しているモータースポーツで、2030年までに5億人のファンを獲得するという明確な目標を掲げている。ポップカルチャーのなかでトップクラスの著名人たちとコラボレーションすることで、シリーズをまったく新しいファン層に届けることができるだろう」
「私自身は幸運にもフォーミュラEマシンのステアリングを握ったことがあるけれど、Evoセッションはさらに驚くべきものになるだろうね。エリートレーシングドライバーに求められるスキルの高さやチームの卓越した技術など、フォーミュラEの魅力を改めて実感してもらえるイベントになるはずだ」