2月1日、ロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦しているホンダHRCは、インドネシアのジャカルタで体制発表会を開催し、2025年型のホンダRC213Vを披露した。
ホンダのバイクレースの歴史は古く、1959年にマン島TTレースへ初出場、翌1960年からロードレース世界選手権に参戦を開始。1982年には現在のようにワークス活動の主体がホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)に移され、今日に至るまで最高峰クラスへ参戦し続けている。
ホンダのファクトリーチームは、500ccクラスがMotoGPクラスへと改編された2002年以降に限っても、バレンティーノ・ロッシ、ニッキー・ヘイデン、ケーシー・ストーナーといったチャンピオンを輩出。そして、2013年にMotoGPクラスへ昇格したマルク・マルケスが6度のタイトル獲得を成し遂げたMotoGPでも屈指の名門チームだ。
2020年は、シーズン序盤にマルケスが骨折で長期欠場を余儀なくされ、復帰した2021年以降も怪我などで苦しい状況が続いた。その影響もあるのか、2022年からホンダマシンの競争力低下が顕著となる。翌2023年には2020年MotoGPチャンピオンのジョアン・ミルを新たに起用し、元王者コンビで挑むも苦境は変わらず、同年限りでマルケスはホンダから離れることとなった。
2024年シーズンは、ロッシの異父弟であり愛弟子でもあるルカ・マリーニが2年契約を結び、継続参戦のミルのチームメイトに加わった。シーズン中も積極的に開発を重ねていくものの、両ライダーとも入賞にも苦戦する状況で最終的にチームランキング最下位で終えた。
この年はマルケスのホンダ離脱に伴い、レプソルはスポンサー規模を縮小したため、マシンもホンダの特徴であるトリコロールをメインカラーに変更されていた。そして同年9月には、2024年限りでレプソルとのパートナーシップ解消が発表され、1995年から30年間という長きに渡る関係に終止符が打たれた。
このことを受け、MOtoGPクラスの2025年エントリーリスト上ではファクトリーチームを『Honda HRC(ホンダHRC)』として登録。ライダーラインアップに変更はなく、ミルとマリーニの継続が決まっている。
ホンダのファクトリーチームは体制発表会を開催、新たにカストロールをメインスポンサーに迎え、『Honda HRC Castrol(ホンダHRCカストロール)』として参戦することが明かされた。発表会では、HRCの渡辺康治社長の挨拶から始まり、その後、ライダーのミルとマリーニ、チームマネージャーのアルベルト・プーチらが登壇し、2025年のホンダRC213Vを公開した。
マシンのカラーリングは、赤・青・白のトリコロールカラーで覆われ、サイドカウルなど各所にカストロールのロゴが配された。また、レーシングスーツも同様の配色に一新された。
ホンダのテストライダーには、ステファン・ブラドルに加え、既報の通り2024年限りでMotoGPクラスから引退したアレイシ・エスパルガロが新たに就任。さらに昨年までイデミツ・ホンダLCRから同クラスへ参戦していた中上貴晶は、2025年からMotoGPマシン開発ライダーを務めることが決まっている。