《ただの学園ドラマじゃない社会派。不倫、汚職、殺人、何でもあり?》
SNSでも話題となった松坂桃李(36)主演の日曜劇場『御上先生』(TBS系)が1月19日からスタート。同じ日曜劇場でヒットした『VIVANT』(TBS系)の初回視聴率11・5%を上回る12・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好発進となった。“VIVANT超え”の理由をドラマウォッチャーのカトリーヌあやこさんはこう分析する。
「令和版女王の教室」
「松坂さんは頑張って番宣されていましたが、『VIVANT』はまったく番宣をしていなくて、タイトルと出演者だけが発表されていました。放送されるまでどんな話なのかさっぱりわからなかったので、普段ドラマを見ない方には引っかからなかったのでは。『VIVANT』の初回放送は54分拡大の108分と映画並みの長さで視聴率も落ちてしまった。しかし、口コミやSNSでバズったりして3話から徐々に視聴率は上がり、最終回は驚異の19・6%。『VIVANT』の最終回を超えるにはスピード感のある展開が求められるでしょう」
《令和版女王の教室って感じ》
《生徒の個人情報を完璧に覚えるスタイルとか女王の教室に似てたな》
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と20年前に放送された天海祐希主演の『女王の教室』(日本テレビ系)を思い出した人も、ネット上で多数見られた。
「『女王の教室』はダークな学園ドラマの先駆けになりました。松坂さん演じる御上も何を考えているのかわからず得体の知れない教師で、ある日教室にやってきて、生徒を挑発するのは同じですね。
エキセントリックな謎の教師役は難しいと思いますが、天海さんも松坂さんも教壇に立って生徒の注目を集め、一発で空気を支配できる凄みがあります」(カトリーヌさん、以下同)
「心に刺さる」名言
つかみのある展開も共通点だという。
「『女王の教室』では子役だった志田未来さんがトイレに行かせてもらえなくて、おもらしをする衝撃的な展開に抗議が殺到し、降板したスポンサーもあったほど。『御上先生』も最初から殺人事件が起きてショッキングな出だしでしたね」
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「君たちが今考えてるエリートはただの上級国民予備軍だ」
「志だけで変えられるならとっくに変わってる」
「簡単に見えるものを、闇とは言わない」
など御上が初回から名言を連発し、「心に刺さる」と反響を呼んだ。
「私が印象に残ったセリフは『真のエリートが寄り添うべき他者とは、つまり弱者のことだ』です。御上は他者に寄り添う“真のエリート”を育てようと学園に来ているのかなと。そのためには既存の教育システムを破壊しなければいけない。それが今作のテーマではないかと思います」
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今後の注目ポイントは?
「御上が教育改革をしようと決意したきっかけは何なのかが見どころです。岡田将生さん演じる官僚との確執も気になります。冒頭の殺人事件と学園と文科省がどうつながっていくのか、とても興味深く見ていきたいです」
上級国民が支配する教育の専制を壊せるのか、目が離せない!