歴史的賃上げだった2024年、“家計負担が軽減していない”が7割以上! - 「賃上げ」の実態とは

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2025年02月04日 12:50  マイナビニュース

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福利厚生の食事補助サービス「チケットレストラン」を提供するエデンレッドジャパン、従業員の生活出費を補助する「freee福利厚生 ベネフィットサービス」を提供するフリー、家事代行サービスで従業員のライフステージをサポートするベアーズの3社が展開する「#第3の賃上げアクション」は、2024年・2025年の賃上げと「従業員の手取り額を実質的にアップする福利厚生(=第3の賃上げ)」に関する動向を調査した。調査対象は、役員含む経営者・人事担当者400名と経営者・役員除く一般社員400名で、調査期間は2024年12月11日〜2024年12月12日であった。


歴史的高水準となった2024年の賃上げは家計にどのような影響を与えたのか、まずは一般社員を対象に調査。2024年に行われた賃上げにより手取りが増えた実感があるか聞いたところ、6割以上(60.9%)が手取りが増えた実感は「あまりない/ほとんどない」と回答した(図1)。また、賃上げが家計負担の軽減につながったかどうか聞くと、7割以上(71.5%)が、「あまりそう思わない/ほとんどそう思わない」と回答した(図2)。



2024年の賃上げ率は5%以上と高水準となったものの、物価高や生活費の増加により、実際の生活における賃上げの実感は乏しかったことがうかがえる。


昨今の物価高・値上げの影響を受け、2024年は前年より家計の負担が増えたかと聞いたところ、8割以上(80.8%)が「さらに負担が増えたと感じる」と回答し(図3)、9割以上(93.3%)がさらに節約意識が高まっていることが明らかとなった(図4)。


次に、経営層・人事担当者を対象に、賃上げ意向について調査した。2025年に賃上げを実施する予定があるか聞いたところ、約6割(59.8%)が「実施予定/前向き検討中」と回答(図5)。昨年の同時期に行った調査の61.1%とほぼ同水準となった。



また、賃上げを実施する理由を聞くと、1位「従業員の生活支援」(59.6%)、2位「物価上昇の考慮」(57.4%)、3位「人材確保・定着」(50.0%)となった(図6)。昨年3位であった「従業員の生活支援」(44.1%)という回答が大きく増え、今年は1位に。税金や社会保険料の負担増加に加え、実質賃金の停滞が続く中、企業にとっても従業員の生活を支援する重要性がこれまで以上に高まっていると考えられるという。


続いて、「従業員の手取り額が実質的にアップする福利厚生(第3の賃上げ)」について調査した。「第3の賃上げ」の認知度は、約4割(42.6%)という結果となり、昨年49.7%から微減するという結果に。従業員の生活支援のニーズは高まっているものの、未だ6割近く(57.4%)の人が知らないことが明らかとなった。



一方で、「第3の賃上げ」未導入の人に手取り額が実質的にアップする「第3の賃上げ」に興味があるか聞いたところ、経営層・人事担当者の7割近く(66.9%)が「非常に興味がある/やや興味がある」と回答し、一般社員の9割近く(85.3%)が「非常に導入してほしい/やや導入してほしい」と回答した(図7)。「第3の賃上げ」の潜在的ニーズは非常に高いことがうかがえる。


次に、「第3の賃上げ」の導入企業にその満足度を聞くと、8割近く(75.2%)が、「非常に満足/やや満足」と回答。特に中小企業は、約9割(89.5%)に達しており、高い評価であった。さらに経営者・人事担当者に導入効果を聞くと、最も多かった回答は「人材確保・採用時のアピール」(68.8%)(図8)で、昨年の58.4%より増加した。今年は「2024年問題」をはじめとする人材不足の課題が顕在化したが、7割近くの人が人材確保の取り組みに効果を実感していることがわかった。



出典:#第3の賃上げアクション『賃上げ実態調査2025』( Yume)

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