WEC世界耐久選手権のLMGT3クラスに参戦するハート・オブ・レーシングチームは2月3日、2025シーズンのドライバーラインアップを発表。ザック・ロビションと、アストンマーティンのファクトリードライバーであるマティア・ドルーディが、チーム代表でブロンズドライバーを務めるイアン・ジェームスに加わることになった。
この3人は、カタールを皮切りに8ラウンドで争われる2025年の選手権において、27号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3のステアリングを握る。
ハート・オブ・レーシングチームにとって、これは、チームが2023年シーズンの途中でWECに参戦して以来、GTにおける初のラインアップ見直しとなる。チームはこれまで、アレックス・リベラスとダニエル・マンチネッリをジェームスとともに擁し、全ラウンドに参戦してきた。
しかし、リベラスは今シーズン、アストンマーティン・ヴァルキリーAMR-LMHプログラムにステップアップする。マンチネッリに代わるロビションは、昨年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権からスタートした同チームとの関係を継続する。このカナダ人ドライバーは、昨年のWECではプロトン・コンペティションのフォード・マスタングGT3でレースをしていた。
「ハート・オブ・レーシングの一員として1年ちょっと活躍できたことをうれしく思う」とロビションは語った。
「ついにイアンとマティアと一緒にWECでフルシーズンを終えることができてワクワクしている」
「この選手権は大好きなので、アストンマーティンとハート・オブ・レーシングチームで競うチャンスを得られるなんて、待ちきれない!」
一方、ドルーディはWECデビューを果たす。イタリア人のドルーディは、アウディのファクトリードライバーとして数年在籍した後、昨年アストンマーティンに加入し、このイギリスのブランドでの最初のシーズンではスパ24時間レースを制した。
「ハート・オブ・レーシングチームでFIA WECデビューを果たすことができて、とても興奮している」とドルーディは語った。
「ザックは2024年における最高のシルバードライバーのひとりであり、イアンはブロンズで最速のドライバーのひとりだった」
「全体的に、本当に強力なラインナップだと思う。アストンマーティン・バンテージは昨年もっとも強力でもっとも競争力のあるクルマのひとつだった。今月末にカタールでシーズンが始まるのが待ちきれない」
2025シーズンのWEC・LMGT3クラスには、2台のアストンマーティン・バンテージAMR GT3が参戦する。昨年まで参戦していたDステーション・レーシングと入れ替わる形で新規参戦するレーシング・スピリット・オブ・レマンは、元F1ドライバーのルーベンスを父に持つエドゥアルド・バリチェロ含むラインアップをすでに発表済み。これでアストンマーティン勢は、2チーム・6名すべてのドライバーが固まったことになる。