元NHKアナウンサーの武内陶子(59)が4日、都内で行われた朗読劇『青空』囲み会見に出席した。
【写真】グータッチポーズ!笑顔をみせる武内陶子 同作は戦争を背景に、お国の命令に背いて戦中を生き抜いた少年(大和)と犬(麦)と猫(小太郎)の青春物語。今作で舞台上での朗読劇に初挑戦となった武内は「まさか自分が舞台に立つなんて考えたこともなかったので、すごくうれしくてドキドキしました」と語った。本番を終え、「練習では緊張でがちがちだったんですけど、劇場でお客さんを前にすると、伝えたい気持ちが先に出ました」と笑顔を見せた。
これまでの仕事においては、「声色を変えたりして、その役になりきることはまずなかった」といい、その経験則を外すのに時間がかかったと話す武内は、今回の舞台を経験したことで新たな伝え方を学んだという。
来月4月に還暦を迎える武内。今後について問われると俳優業にも意欲を見せ、「今日がスタートだと思って、新しい一歩を踏み出せた。開けたことのない引き出しを開けたので、いろんなことに挑戦していきたい」と強調した。
物語の舞台は太平洋戦争中の日本。政府は鉄砲の弾を作るために国民から鍋やヤカン、鉄などを徴収する「金属類回収命令」を発動し、寒い地域で働いている兵隊の毛皮を作るために「犬と猫を差し出せ」と命令した。お国の命令は「絶対」であり、逆らうことは許されない時代。軍国少年として成長した大和にとって、その命令は苦渋の選択となった。そして大和少年が下した結論は、国の命令に逆らってでも犬と猫の命を助けることだった。