お笑いタレントで俳優の久本雅美、俳優の大湖せしる、惣田紗莉渚、岡本悠紀、納谷健、渋谷天笑が4日、都内で行われた舞台『毒薬と老嬢』取材会に登壇。演出を務める錦織一清の手紙が読まれ、登壇者が錦織の印象について語った。
【全身ショット】エレガントなワンピ姿がかわいい!大湖せしる 会のはじめには、欠席となった錦織の手紙が代読された。「まずは、この場に出席できず申し訳ありません」との詫びの言葉と「日頃からご支援賜っている演劇ファンの皆様、ならびにメディアの皆様に厚く御礼を申し上げます」との感謝の言葉で始まった手紙。「このメンバーでこの芝居がおもしろくならなかったらすべて私の責任だということにプレッシャーを感じながら桜が咲く頃の上演を楽しみにしている次第でございます」とし、「松竹版『毒薬と老嬢』で勉強させていただいたことを胸に、リニューアルしたこの作品を新作を作る気持ちでのぞみたいと思います」と綴った。
ここで司会の渋谷から、錦織が老人施設のウェザースプーン役で出演することが発表されると、キャスト陣から「知らなかった」と驚きの声が上がる一幕も。
久本は錦織について「独特の演出」とし、「演出席に一切座ってない。ずっと歩きながら人のセリフを聞いて、そのセリフを聞きながら笑ってくださったりとか、そこもうちょっとこういう言い方しようかとか」と稽古中の振る舞いについて言及。「自分も演者になって、その中からアイディアを出すっていう、独特の演出ですね」と改めて強調した。「最初来たときに前に演出家がいないから、え!観てないのかな!?聞いてないのかな!?興味ないの私に!とか思っちゃったんですけど」と第一印象を吐露。「だけどすごい頭グルグルさせながら」とその実は違うことを明かし、「だからこそニシキ(錦織)さんのワールド、独特のお笑い、独特の世界観ができるんだなと思うので、非常に稀有な演出家だと思います」と語った。
宝塚歌劇団退団後1作目の『グレート・ギャツビー』で錦織の演出を受けた大湖は「愛のある方で、自由にさせてくれるイメージ」、納谷が「ハートウォーミングな演出が好きなんですけど、小馬鹿にした視線っていうところもあって、重くない」、惣田は「ステージ上で自由に動いたりやりたいことをやっていいと教えていただいた」、岡本は「舞台の神様のような存在」など錦織について語る中で、渋谷はプライベートでも交流があることを告白。「昨日もですね、洗車に行くのに付き合ってほしいということで一緒に洗車に行きまして、その途中でこのお手紙を2人で考えまして。僕が携帯で打って」とし、「帰りに今日のお詫びだということで神戸屋のパンを買っていただきました」と裏側を明かした。
『毒薬と老嬢』は、1941年にブロードウェイで初演され、たちまち話題を呼び3年半のロングランを果たし、映画化もされた傑作ブラックコメディー。安楽死や高齢化社会への風刺も含んだ本作のテーマは現代でも色あせず、日本を始め世界各地で上演されている。
本作はキャストとしても出演する錦織が演出を務め、3月27日〜4月4日に日本橋三越劇場にて上演される。