フジテレビ系報道番組「Live News イット!」(月〜金曜午前3時45分)は4日の放送で、フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)株主の米投資ファンド、ダルトン・インベストメンツが、日枝久取締役相談役(87)の辞任を要求したことを複数回にわたって報じた。
番組序盤ではダルトンが3日付で送った書簡の中で、フジテレビの港浩一前社長の辞任について「こうした辞任だけではスポンサーは戻らない」と指摘したことをナレーションで報道。さらにダルトンの主張として「スポンサーと視聴者からの信頼を取り戻すためには、取締役相談役を務める日枝久氏が辞任しなければならない」「なぜ40年近くも独裁者がこの巨大な放送グループを支配することが許されてきたのか全く信じられない」との書面コメントを伝えた。ダルトンが、FMHの取締役会について「独立社外取締役を過半数とするべき」と主張したことも報道した。
さらに中盤になると「フジテレビで長きにわたり影響力を持つ、日枝久取締役相談役、87歳」とナレーションで実権を認める形で、あらためて紹介。ダルトンが「日枝久氏は去らなければなりません」としたコメントも伝えた。日枝氏がフジテレビ会長時代に安倍晋三首相(当時)とゴルフに興じる姿や、森喜朗元首相と談笑する姿も放送。「時の総理とも親交を深めるなど、政界とのパイプも持つ日枝氏。長年にわたり、フジテレビの経営に携わってきました」と続け「ダルトンはその日枝氏を『独裁者』と表現して厳しく批判」したと報じた。
その後、桜美林大の西山守准教授が「独裁者という言い方をしている。これはちょっと驚きの内容でした。書かれていることは日枝氏の退陣、および日枝氏の築いた経営陣、これを刷新しなさい、というメッセージ」と解説したVTRも放送した。
この日の朝のフジテレビ清水賢治社長の取材対応も報道。「各投資家との対話の内容というものは基本的に開示しておりませんので」とのコメントを放送し、日枝氏を含めた各役員の進退は、来月末の第三者委員会の報告を受けて検討するとの清水社長の考えも伝えた。
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。