楽器メーカー大手「河合楽器製作所」(本社、静岡県浜松市)が公式SNSに投稿した注意喚起が話題になっています。
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阪神・淡路大震災が発生した1月17日に投稿された内容がこちらです。
「みなさまへ 本日1月17日、改めて大事なお願いを皆様に... 地震があった際にはピアノの下に決して潜らないようにお願いいたします なんだか安心、安全な場所にみえますが、ピアノは大変重量があり危険です これからもピアノがみなさまの笑顔のそばにいられますように♩」(同社投稿から引用)
投稿を読んだユーザーからは「ピアノの下は安全だと思ってた」「これは盲点だった」などの声が。また、避難のシミュレーションができた人も多かったようで、「カワイピアノからの…気づきに感謝!」「(ピアノの)配置と避難経路、ちょっと見直そう」「この投稿が広がっていきますように」などの反応が寄せられています。
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ピアノの重量は、同社のグランドピアノ(GX-7)は400kg、クリスタルグランドピアノ(CR-45)は393kg、アップライトピアノ(K-200)は208kgなど。数字を見ると、あらためてその重さが伝わってきます。
揺れを感じたら「急いでピアノから逃げてください」
同社担当者は、投稿したきっかけについて「一般的に地震発生時には『机の下に入る』が身を守る行為として挙げられますが、同様の考えでとっさに『ピアノの下に入る』選択をする方がこれまでの地震時にもいらっしゃることをSNS投稿等で拝見し、災害時にピアノが皆さまを心身共に傷つけるものになるととても悲しいというシンプルな思いから投稿しました」と胸の内を明かしました。
その上で、「南海トラフ地震発生の警鐘が鳴らされ、災害時の行動を今一度確認している皆さんが多い昨今だと思います。ピアノ品質向上に毎日取組んでいる弊社ですが、未曾有の自然災害発生時、家屋が大きく揺れたり、倒壊したりする状況下では、ピアノに何が起こるか予想もつきませんので、改めて皆さまのご安全を守る注意喚起が出来ればと思いました」と説明しました。
では、レッスン中などでピアノのそばにいるとき、地震の揺れを感じたらどう行動すればいいのでしょうか。
「大きな揺れの際には家具が動いてしまうのと同じで、大災害時にはピアノも移動したり、倒れたりする恐れがございます。加えて形状的に隠れ場所、身を守る場所として最適に見えますが、ピアノの下には決して入らないようにしてください」(同社担当者)
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同社公式サイトでは次のようなQ&Aも掲載しています。
Q・大きな地震でピアノが倒れたニュースを見ましたが、どうしたら安全ですか?
A・ピアノは重量が大きいため、地震の時は危険です。揺れを感じたら急いでピアノから逃げてください。特に、グランドピアノの下には絶対に入らないでください。様々な自治体の耐震対策の多くは、アップライトピアノであれば壁に固定し、グランドピアノであれば柱などにロープなどで固定する等の対策が多く見受けられます。(同社お客様サポート「よくある質問」から)
SNSにはさまざまな体験談
総務省消防庁のデータベース「地震による家具の転倒を防ぐには」によると、阪神・淡路大震災の震度7の地域で起きた事例として、「食器棚などは扉が開いて中の食器類が散乱し、また、冷蔵庫やピアノは移動してしまいテレビや電子レンジが飛ぶといった、日常では考えられない現象も確認されています」とあります。
SNSには「震度7で実家のグランドピアノが動いた」「ピアノが庭に飛び出したという話を聞いた」「阪神・淡路大震災で友人宅のグランドピアノは脚が折れた」「東日本のときにピアノを弾いていたがすぐに離れた」「熊本地震のときにマンション9階のピアノが倒れた」といった体験談が多数投稿されています。
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(まいどなニュース・金井 かおる)