かつての“低視聴率女王”が、3年連続“CM女王”に。関係者が「川口春奈を起用したくなってしまう」納得の理由

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2025年02月06日 16:11  日刊SPA!

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©産経新聞
川口春奈が主演を務めるドラマ『アンサンブル』(日本テレビ系)が高評価を得ている。1月18日に放送された初回の視聴率は、世帯平均7.6%、個人4.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)を記録。第2話は世帯平均5.9%、個人3.3%と落としたものの、放送枠である日本テレビ系の「土ドラ10」の作品としては、上々な数字を叩き出している。
◆かつては「低視聴率女王」と言われていたが…

このドラマは、川口演じる現実主義の女性弁護士・小山瀬奈が主人公。簡単に概要を説明すると、恋愛トラブルにまつわる裁判を解決していくストーリーだ。SixTONES・松村北斗が担当する理想主義の新人弁護士・真戸原優と瀬奈がバディを組み、裁判を通じて得た恋の教訓を、自分たちの恋愛に活かしていくという少し変わったリーガルドラマといえよう。SNSでは、放送ごとに川口と松村の好演技が絶賛され、視聴者からも高い評価を受けることに成功している。特に川口に関しては、女性からの人気が高く、ドラマや演技を批判する声が少ないのが特徴的に思える。

そんな川口だが、かつてはヒット作に恵まれない時代があった。実際、2013年10月期に放送した『夫のカノジョ』(TBS系)でゴールデン枠の連ドラ初主演を務めたが、第5話で視聴率が世帯平均で3.0%を記録。これにより、“低視聴率女王”と揶揄されてしまった。

しかし、2020年に大きな転機が訪れる。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』で、トラブルを起こした沢尻エリカの代役として、織田信長の正妻「帰蝶(濃姫)」役で出演。いきなりの大役だったが、見事に演じきり、ドラマや映画のスタッフから高い評価を得た。さらに、2022年には社会現象を巻き起こした『silent』(フジテレビ系)で主人公を演じて大ブレイク。いまや世代を超えて愛される存在として君臨している。

◆「どんな作品でもなじめる」特性が

さて、役者としての魅力はどこにあるのだろうか? 武器の一つは、シリアスからコメディまでバランス良く演じられるところだ。今回の『アンサンブル』でも、恋愛に関する過去のトラウマに関する場面を丁寧に演じながら、コミカルな一面も見せている。演技にクセがないので川口が出演すると、作品にまとまりが出ることが多い。

正直、演技力でいえば、同年代の土屋太鳳、川栄李奈、有村架純と比べると突出した才能は持っていないと思える。それどころか、この3人と並べると川口は無個性にすら感じる。ただ、だからこそどんな作品でもなじめるのは川口の特性。主演も脇役もこなせるオールマイティな役者として、今後も活躍の幅を広げるのではないか。

◆SNSでの影響力は同世代のなかでもピカイチ

テレビ関係者からすると、SNSでの影響力も大きな魅力だ。インスタグラムのフォロワーは、2025年1月末の時点で500万人を突破。個人のYouTubeチャンネル『川口春奈オフィシャル はーちゃんねる』は登録者数が196万人で、配信する動画が100万回再生を突破することも珍しくない。

『はーちゃんねる』は、川口の飾らない日常を公開することが多く、人気俳優のプライベートを覗けるお得感がある。とにかく見ている人がほっこりする動画ばかりで、炎上は皆無。川口の好感度を増幅させ続けているのだ。

かつてテレビ局に勤務していた筆者が放送局に在籍している知人に聞くと、「川口さんは、同世代のライバルと比べて発信力が強い。最近も、『アンサンブル』でゴルフシーンがあることに関連付け、『川口春奈、ゴルフ始めました!』という動画を配信したが、100万回近い再生数。大きな宣伝媒体になっている。インスタでも同じく作品の宣伝もしてくれますし、それはドラマでキャスティングする際に後押しになっている」とのことだった。

また、テレビCMでの起用も多い。川口は、昨年12月にニホンモニターが発表した「2024タレントCM起用社数ランキング」で、24社のCMに起用され堂々の1位を獲得。2位の賀来賢人が18社であること、さらには2022年から3年連続で1位と聞けば、いかに“絶対王者”であるかがわかるはずだ。

当然ながらCMに多く出演していることは、ドラマのキャスティングでも優位に働く。スポンサーに支持されている川口を、NHK以外の局が積極的に起用したいのは当然のことだろう。

◆テレビ局が思わず使いたくなってしまう理由は…

かつては“低視聴率女王”と呼ばれていたのが嘘のように、順風満帆なキャリアを歩んでいるわけだが、テレビ局がドラマで起用したい理由がほかにもあるらしい。テレビ関係者が裏事情を明かしてくれた。

「川口さんがドラマに出演すれば、その局は番宣としてバラエティ番組に無償で呼べる。今回の『アンサンブル』に関しても、『1億人の大質問!? 笑ってコラえて!』、『嗚呼!!みんなの動物園』、『DayDay.』など、多くの日テレ系の番組に出演。川口さんは、長く『モニタリング』(TBS系)でレギュラーを務めているので、バラエティ番組での立ち振る舞いを理解している。面白いコメントやリアクションもバンバン出しますし、そのうえで好感度が高い俳優なのでどの番組でも使いたい。番宣で各番組に起用できるのも、ドラマのキャスティングにおいてかなり重要なポイントになっています」

視聴者からも愛され、スポンサーからも愛され、テレビスタッフからも愛されている川口春奈。人気は末永く続きそうだ。

<TEXT/ゆるま小林>

【ゆるま小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆

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