赤木さん妻の代理人「真実知りたい、思い届いた」 森友文書上告断念

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2025年02月06日 17:10  毎日新聞

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毎日新聞

学校法人「森友学園」が国有地で計画していた小学校の校舎=大阪府豊中市で、本社ヘリから

 学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の公文書改ざん問題を巡り、政府は6日、関連文書の存否も明かさず不開示とした国の決定を取り消した大阪高裁判決を受け入れ、上告を断念することを表明した。


 一連の改ざんを苦に自殺した元財務省近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54歳)の妻で訴訟の原告として文書開示を求めてきた雅子さんはこの日夕、代理人とともに大阪市内で記者会見した。


 代理人の松丸正弁護士(大阪弁護士会)は「真実を知りたいという個人の思いが国民全体の思いになり、上告断念という判断になった。国は早急に文書を開示していただきたい」と訴えた。


 国の不開示決定を違法とした1月30日の大阪高裁判決を受け、石破茂首相は6日、加藤勝信財務相や鈴木馨祐法相らと首相官邸で会談し、上告しないよう指示した。


 加藤氏は記者団に「誠心誠意職務に精励されていた方が亡くなられたことを考えれば、上告をせず判決を真摯(しんし)に受け入れるべきだと首相から指示があった」と述べた。


 夫の死の真相を知るための裁判だった。雅子さんは、財務省から大阪地検特捜部に提出された改ざんに関する文書の開示を求めたが、国は捜査への影響を理由に文書の存否さえも明らかにせず、不開示を決めた。雅子さんは2021年10月、決定の取り消しを求めて提訴した。


 大阪高裁判決は請求を棄却した1審・大阪地裁判決を覆し、国の決定を違法として雅子さん側の逆転勝訴となった。今月13日が上告期限だった。【高良駿輔、古川幸奈】



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