歌手松任谷由実(71)が6日、冬恒例のライブ「SURF&SNOW」の初日公演を新潟・苗場プリンスホテルで行った。1981年(昭56)から毎年開催し、今年で45回の節目を迎えたライフワークだ。
黒のライダースジャケットに華やかなティアラ姿で登場すると「こんばんは。45回目の苗場へようこそ」。今年のテーマ「ピアノガール」に合わせ、苗場では12年以来、13年ぶりとなるピアノ演奏をしながら「恋は死んでしまった」の歌唱で幕を開けた。その後も「ひこうき雲」「翳りゆく部屋」などの代表曲で約1350人のファンを魅了した。「72年にデビューをした当時のシンガー・ソングライターはピアノの弾き語りだった。今回は45回という区切りだから、あのころを思い出してやります」。原点回帰をしたことで「自分がエンターテイナーである前にミュージシャンなんだという自覚があらためて持てた」という。
秋には40作目のアルバムを発売する。「時間とは何か?」をテーマに、音声合成ソフトを使用して荒井由実時代と現在の声を合成させる。「これは大変な技術で世界でまだ誰もやっていない。生身の人とAIのハイブリッドです」。新たな挑戦のためボイストレーニングなどに一層力を入れているといい、収録するすべてが新曲で「自分でもすごく楽しみです」。
アルバムを引っ提げての全国ホールツアー72公演も決まった。約10年前から「70歳で70本のツアーをしたい」と公言していたが、26年1月に72歳になるタイミングで開催する。「最初は『できるかな…』と半信半疑だったけど年齢が70に近くなってきたら『いけちゃうな』と。来年が年女なので72本にしたらいいなと思った」。自身最大規模の公演数に今から胸を躍らせていた。
アルバム総売り上げ3000万枚超のスター、ユーミン。この日、代名詞的な「苗場ライブ」で24曲を披露し、54年目のスタートを華々しく飾った。20日までの全8公演で1万800人を動員する。【松本久】
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