ドリームワークスの新作『野生の島のロズ』(公開中)(左から)綾瀬はるか、クリス・サンダース監督、柄本佑 「第97回アカデミー賞」(授賞式:現地時間3月2日)にて、長編アニメ映画賞、作曲賞(クリス・バワーズ)、音響賞の3部門にノミネートされている映画『野生の島のロズ』が本日(7日)より劇場公開。本作の日本語吹替版でロボットのロズ役を務めた綾瀬はるかと、キツネのチャッカリ役の柄本佑、そして来日中のクリス・サンダース監督との初鼎談が実現し、特別インタビュー映像が公開された。
【動画】綾瀬はるか×柄本佑×クリス・サンダース監督の鼎談映像 まず、『野生の島のロズ』の製作で一番心掛けていたことや、本作に込めたメッセージについて、クリス・サンダース監督は「実はキャリアの中でも、こんなに公開することが、観客の方と映画を分かち合うことにワクワクしている作品はないんです。原作が本当に素敵で、すごくパワフルなテーマをたくさん持っています。だから、それをしっかりと映画でお届けすることに責任を感じていました」と真剣な表情で語った。
そんな本作を鑑賞した感想について、綾瀬は「始めはプログラムされているロボットのロズが、野生の島でひな鳥やチャッカリに出会って、いろんな感情が芽生えていきます。ロズがみんなに愛を与えて、最後はその愛をみんなが返してくれるというすごく良いサイクルができています。最後はロズがいなくてはならない存在になっていく過程が、すごく丁寧に描かれているところに感動しました」と、ロズと動物たちの描き方に感動したことを明かした。
キツネのチャッカリ役を演じた柄本は「僕が一番『すげえな』と思ったのは、この作品の持つ純度の高さと言いますか、めちゃくちゃピュアな映画だなと思っています。監督に、そのピュアさを保っている秘訣は何かあるのかを聞いてみたいなって思っています」と聞くと、サンダース監督は「もともと純度がすごく高いストーリーでした。物語的にも気が散ることなく、すぐ核心に入ることができるし、またロズに関しても、例えば年齢や、どこから来たのか、という情報が一切ないので、気を散らせることなく純粋に彼女を見ることができるというのが、ストーリーやフィーリングの純度につながっていると思います」と回答した。
ロズのキャラクターについて、サンダース監督は「すごくポジティブで、心が美しく、常に良いことをしようと思っているところが、素敵なキャラクターだと思います」とコメント。そんなロズを演じた綾瀬は「例えば吹雪の中でも、『人生はうまくできている』という、周りにもらった言葉を使って、必死に仲間の動物たちを助けようとします。本当にみんなのために一生懸命注いでいるところが好きです」と振り返った。
また、キツネのチャッカリについて、サンダース監督は「はじめは状況を良いように利用するけれど、結局は友情が芽生えていくというキャラクターですが、チャレンジングだったのは、奥行きを持たせること。ダメージを持っているけれど、それを彼は隠しています。それがあったからこそ、チャッカリは今のチャッカリになっているというところをどういう風に描くのか、というのが一つチャレンジでした」と、挑戦的なキャラクター作りだったことを明かす。
柄本は「今の監督のお言葉を事前に聞いていたら、たぶんプレッシャーでここまでのびのびできてなかったと思うので、今聞けて良かったです(笑)。物語の中においても、ロズの存在によって『だまくらかしてやろう』という部分がありますが、同じように心を溶かされていって…そうして心が芽生えていくところはやっぱり素敵だと思います」と、チャッカリの魅力的な変化について語った。
最後に、柄本は「とにかく純度の高い、壮大な映画になっています。前情報があってもなくても楽しんでいただける作品となっていると思いますので、ぜひぜひ劇場に足を運んでいただければと思います」。
綾瀬は「登場動物たち、本当にどのキャラクターも愛おしくてかわいくて、大好きになるキャラクターです。映像も音楽も素晴らしく、最後にロズの大きな愛でみんなを包み込んでいく感じが、観ていて一緒に包まれるような、そしてロズみたいになりたいなって思えるような部分があります。心がすごく温かく、大事なことに改めて気づくような、そういう作品になっていると思います」。
サンダース監督は「『野生の島のロズ』は私が非常に誇りに思っているプロジェクトです。特に声優のパフォーマンスは素晴らしく、音楽も同様です。皆さんが大好きになってくれる映画だと思います。ぜひご覧になってください」と、メッセージを送っている。
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