炊飯器の中に残った、茶碗1杯分にも満たない量のごはん。こいつのためだけに動いていた炊飯器。かかった電気代。これから米を炊き直さなければならないめんどくささ。
蓋を開けると同時に、あらゆる方向から地味な嫌気が殴りかかってくる、この“ちょい残し”状態。日常生活に潜む、ささやかな絶望です。
Xユーザーの「焼酎」さんも、直近でそんな絶望を体験した1人。仕事が終わって帰宅して炊飯器の蓋を開けると、目に飛び込んできたのは、寿司1貫ほどの量のごはんでした。
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おまけに綺麗にまとまっているならまだしも、まとまりきれなかったはぐれ米粒たちが、内釜のあちこちにへばりついているのも、地味嫌です。
そんな無惨な状態の炊飯器を発見した焼酎さんは「やっちまったーーーー!」と頭を抱えました。
ちょい残しされたごはんにくわえ、夕飯用のごはんをここから炊き始めなければならないという、二重のショックが襲いかかってきたのです。
ところで焼酎さん宅でこのいまいましい“ちょい残し”を行ったのは誰だったのでしょうか。うかがってみると「ズバリ夫です」と返ってきました。
焼酎さんによると「夫は、普段も食べられないものは無理せずに次に残しておくタイプの文化なので、お米ではなく、お菓子や飲み物でもよくあります」とのことで、この“ちょい残し”はわりと日常茶飯事の様子。
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正直、筆者も割と夫さんに似たタイプなので、このお話を聞きながら苦笑いでした。実家を出て、自身で冷蔵庫や炊飯器を管理するようになった現在こそ、ちょい残し癖は改善傾向にあります。が、実家にいたときは毎日のようにやらかしては、親から怒られていました。
これは深刻な夫婦トラブルに発展する可能性が……と筆者はヒヤヒヤ。焼酎さんも夫さんに対し「ちょっと残すのはやめてほしいかも」ともどかしさをあらわにします。
しかしさらに詳しくお話をうかがってみると、どうやら、悪いのは夫さんだけではないそう。
実は炊飯器を管理するのは焼酎さんの役目。毎朝朝食やお弁当などで空になった釜を洗い、夜の分のごはんをセットするまでが焼酎さんの仕事、と決まっているとのこと。
“ちょい残し”をしたのは夫さんですが、それに気が付かず夜まで放置してしまったのは焼酎さん自身。つまり「夫さんの癖」と「焼酎さんのうっかり」が重なった結果が、今回の状況だったということです。
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そのため焼酎さんは、今回の一件で夫さんに対して特に怒っているというわけではないとのこと。また「食い尽くしや面倒だからちょっと残しておいた…とは少し違うので、容疑がかかった夫には申し訳ない」とも話しています。
「夫に対して、ちょっとした小さな不満は、生活していると出てくることもありますが、きっと向こうも私に対してそうだと思うので」という焼酎さん。
大きな問題以外は、ケセラセラ(=なるようになるさ、の意)の精神で、夫婦でお互いに流しながら日々を過ごしているようです。
どうやら今回の一件が深刻なトラブルに発展することはなさそうで、安心しました。
とはいえ、世の家庭がすべて焼酎さん宅のようにケセラセラで円満に回っていく、とは限らないでしょう。
なので筆者の方は引き続き、“ちょい残し”癖をやめることができるよう、精進します。
<記事化協力>
「焼酎(麦)」さん(@taisyolady925)
(ヨシクラミク)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025020703.html
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