大阪オートメッセ2025初日『スーパーGT 2025スペシャルステージ』に登壇したGTアソシエイションの坂東正明代表 2月7日、大阪市住之江区のインテックス大阪にて『大阪オートメッセ2025』が開幕した。メインステージで行われるスーパーGTのトークショー『スペシャルステージ』にはスーパーGTで活躍するドライバーたちに加え、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)の坂東正明代表が登壇。冗談も交えつつ、ここでしか聞けないトークが繰り広げられることもあり、例年人気を博している。
7日のスペシャルステージに登壇した坂東代表は「2024年シーズンは天候に恵まれずワンデー開催となったり、せっかく導入した合算タイムによる新しい予選方式もぐずぐずで……(ここで会場は笑いに包まれた)、チームからもドライバーからも不評でした。…………今年はすべてやめて元に戻す」と、ファンを目の前にしたトークイベントということもあり冗談を交えながら昨シーズンを振り返った。
ただ、予選方式を「元に戻す」という点は、冗談ではないようだ。トークショーには2024年シーズンのGT500クラスチャンピオンとなったau TOM’S GR Supraの坪井翔、山下健太、そしてAstemo CIVIC TYPE R-GT塚越広大ドライバー3名が登壇。話題が再び2025年シーズンに移ると、ピエール北川さんの問いに答えるかたちで坂東代表は「合算ではなく、2023年シーズンの状況下に(予選方式を)戻そうと」と、語った。
「(GT500は)Q2に行くのが8台ではなく10台にする。GT300の方もアッパー、ロワーというのを止めて、通常のところでQ1、Q2をやろうとしている」
なお、その予選方式の変更について、ピエール北川さんから「これはau TOM’S GR Supraが強かったからですか?」というフリが飛ぶと、坂東代表は無邪気な顔で「そう!」と冗談で答えて会場は笑いに包まれた。
その発言を耳にした坪井は「なんとか(合算方式)に戻したいですね。みんなの力を借りて(GTAスポーツ部会の)会議をもう一度やり直して……」と。また、山下は昨年最終大会となった鈴鹿では予選終了時点でタイトルを決めたことに触れ「合算、最高だなぁ」と思ったという。
その一方で塚越は「自分自身のQ2のタイムは3番手だったのにポール獲ったよという無線が聞こえて、実感がないのと1番じゃないのにポールというモヤっとしたことはありました(編注:第2戦富士)。シンプルな方がいいんじゃないかなぁ」と、振り返っていた。
また、変更点は予選方式だけではない。2025年シーズンのレース距離についての話題が出た際に、山下が「8月の富士は何キロですか?」と尋ねると、坂東代表は「……スプリントの話をしてる」と答えた。
さらに「土曜日も日曜日もレース」と、驚きの発言が急に飛び出したこともあり、ピエール北川さんも「相当振れ幅が大きいですよ!」と突っ込む場面も。
またタイヤの運用については、前年度未勝利タイヤメーカー(2025年シーズンの場合、ヨコハマタイヤ、ダンロップの2社)の持ち込みセット数(通常は4セット)を1セット増やすという変更点があるようだ。ただ、このタイヤの運用のように具体的な変更点もあれば、予選方式やレース距離など、まだ決定しきっていない部分もあるようなだけに、GTアソシエイションからの正式なアナウンスを待ちたいところだ。
ときに驚き、そして笑いも溢れるスーパーGT スペシャルステージは、大阪オートメッセ2025の開催2日目となる8日、最終日の9日にも行われる。塚越以外のドライバー陣は日ごとに変わるが、坂東代表は3日間ともにスペシャルステージに登壇予定だ。また、驚きの発言や笑いの溢れるトークが繰り広げられるに違いない。