織戸学がJGTC/スーパーGTで自身初のミシュランを履く。悩んで決断した「走り続けたい」思い

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2025年02月07日 17:30  AUTOSPORT web

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2025スーパーGT GT300富士合同テスト ミシュランのロゴをつけたスーツを着る織戸学
 2月6日から、富士スピードウェイでスタートしたGTエントラント協会主催のGT300合同テスト。30号車apr GR86 GTをドライブした織戸学は、JGTC全日本GT選手権/スーパーGTに参戦してから初めてミシュランタイヤを履いてテストに臨んだ。

 JGTC/スーパーGTでは、1997年のフル参戦初年度から、2024年までの28年間をヨコハマ/アドバンとともに戦ってきた織戸。コントロールタイヤが導入されているシリーズをのぞけば、ドリフト競技最高峰のD1グランプリでもアドバンタイヤを履いて挑んだほか、横浜ゴムの市販車用タイヤ開発なども手掛けるなど“ミスターアドバン”のイメージが定着している。

 スーパーGTでは2018年からaprに移籍した織戸だが、そのときのトヨタ・プリウス、2022年から現在までのGR86 GTもヨコハマで戦った。しかし、2025年シーズンに向けて発表されたチーム体制では、apr GR86 GTのタイヤがミシュランに変更される驚きの決定が下されることになった。

 このタイヤメーカー変更について織戸に聞くと、メーカーの変更はチームの決断だと言うが、その言葉は“MAX織戸”のハイテンションとは異なる、どこか悲しげだった。

「タイヤメーカーが変わるということで、ヨコハマさんともいろいろと相談をしました。チームが判断したことですけど、僕もかなり悩みましたね」と織戸。

「逆に、僕がもう少し若ければ『ちょっとそれは厳しい』と言えたかもしれません。ただ、もうキャリアとしては終盤なので『できれば走り続けたい』という思いが強くなりました」

「レーシングドライバーのキャリアを延命するために『チームが僕を起用してくれるのであれば』ということは、しっかりとヨコハマさんと話をさせていただきました」

 ただ織戸によると、ヨコハマとの関係はすべて途切れたわけではなく、市販車用タイヤなどで関係は続くという。

 富士スピードウェイでのGT300合同テストでは、さっそくミシュランを履いて走行した織戸。テストなので詳しいことは言えないとしつつも「キャラクターの違い」はしっかりと確認することができたという。最後に今季への抱負を聞いた。

「できればそのまま(ヨコハマ)で続けたかったけど、正直タイミングもあったんだと思う。僕はもう若くないけど、今年は30号車のBドライバーとして永井(宏明)さんと参戦することになりました。またね、僕と永井さんは同い年(1968年生まれ)なんだよね」

「年齢はもう高いんだけど(苦笑)、レースは良い感じに楽しみながらやらせてもらってます。なかなか上位で争うことは難しいかもしれないけど、そのなかでもチーム一丸となって、少しでも良い結果を出すことができれば嬉しいな」

 レース人生のほぼすべてをヨコハマ/アドバンと歩んできた織戸。しかし、決断の根底にあったのはレーシングドライバーとしての“走り続けたい”という思いだった。

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