今週の日曜日は、東京競馬場で東京新聞杯(GIII・芝1600m)が行われます。
過去10年の東京新聞杯では父がヘイルトゥリーズン系の馬が9勝2着9回3着4回と圧倒しています。その中でも父サンデーサイレンス系が7勝2着7回3着3回と良績を集めています。
過去10年の東京新聞杯は全て東京芝1600mで開催されています。直線の長いコースで瞬発力が活きることや根幹距離であることなどが、父サンデーサイレンス系の馬の適性にマッチしており、このような傾向になっていると言えるのではないでしょうか。
近年の日本競馬はキングカメハメハやロードカナロアなどがいるミスタープロスペクター系、ハービンジャーをはじめとしたノーザンダンサー系など、多種多様な系統の種牡馬が結果を残しています。しかし、東京新聞杯に限ればヘイルトゥリーズン系、特にサンデーサイレンス系の影響力が大きいようですし、今年の東京新聞杯でも血統面に注目してみるのもいいかもしれません。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
父ノーザンダンサー系(ただし、前走3番人気以内の馬は除く)
[0-0-0-15]複勝率0%
該当馬:ウォーターリヒト、オフトレイル
(過去の該当馬:21年トリプルエース2番人気7着、17年ヤングマンパワー2番人気6着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。
上位人気が予想されるウォーターリヒトが該当しました。
過去10年の東京新聞杯で父ノーザンダンサー系は23頭が出走し、2着1回3着3回となっています。複勝率や複勝回収率などは低い数字になっていますが、決してノーチャンスではありません。
ただし、父ノーザンダンサー系で馬券に絡んだのは前走で3番人気以内の支持を集めていた馬に限られます。前走までに高い支持を集められるほどの十分な実績を持っていることが好走条件と言えそうです。
該当馬に挙げたウォーターリヒトの父はノーザンダンサー系のドレフォン。前走は京都金杯に4番人気での出走となっていますので、過去の傾向からすると割り引いて考える必要があるかもしれません。
加えて、本馬は差し脚を活かすタイプで展開に左右される面もあります。また、先週は東京の芝で10レースが行われましたが、その内の9レースで4角5番手以内の馬が勝利していました。馬場状態も前有利な傾向となっていますし、末脚を活かしたい本馬には不利な材料と言えます。
血統面や今の東京の芝での傾向を踏まえると積極的に手は出しづらい印象ですし、ここは思い切って本馬の評価を割り引くことも一考したいところです。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。