【写真】平蔵(中村隼人)にもらった粟餅を手にする蔦重(横浜流星) 『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』第6回「鱗剥がれた『節用集』」場面カット
蔦重(横浜)は、地本問屋の鱗形屋(片岡愛之助)のもとで本の制作を続けていくことを決意。蔦重と鱗形屋は“新しい青本を作ろう”と意気投合し物語を共作するようになる。
そんな中、蔦重は『節用集』(国語辞典の一種)の偽板が出回っているという話を聞く。鱗形屋の不審な動きも察知していた蔦重は偽板制作の証拠を掴むと同時に、鱗形屋と西村屋(西村まさ彦)の密談も立ち聞きしてしまう。証拠を手にしたものの、告げ口は性に合わないと感じた蔦重は、自分から何もせず運を天に任せることにする。
蔦重が鱗形屋を訪れていたある日。そこに吉原の客だった平蔵が姿を見せる。平蔵は『節用集』を見つけると「あったぞ! 偽板だ!」と声を上げ、鱗形屋は逮捕されるのだった。
その後、蔦重は平蔵に複雑な胸中を吐露。証拠を握っていた蔦重は「ひと言“危ねえ”って言ってやりゃあ、こうならなかった」ともらしつつも、自分の野心のためにどこかで逮捕を望んでいたと告白。続けて「濡れ手に粟…棚からぼた餅…俺ぁうまくやったんでさぁ」とつぶやくと「けどうまくやるってなぁ…堪えるもんっすね…」と肩を落とす。
すると平蔵は「世の中そんなもんだ」と答え、持っていた粟餅を蔦重に渡す。そして平蔵は「濡れ手に粟餅」と言い放ち「せいぜいありがたく頂いとけ。それが粟餅落とした奴への手向けってもんだぜ」と蔦重を励ます。感心する蔦重の顔を見た平蔵は、自分の言葉に手応えを感じて思わず自慢げな表情を浮かべる…。
|
|