BMW M4 GT3エボが日本初登場。BMW M Team StudieがGTWC向け車両を富士でシェイクダウン

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2025年02月10日 13:20  AUTOSPORT web

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富士スピードウェイでシェイクダウンされたBMW M Team StudieのM4 GT3エボ
 2月10日、静岡県の富士スピードウェイで、BMW M Team Studieが2025年のGTワールドチャレンジ・アジア向けに投入を予定しているBMW M4 GT3エボをシェイクダウンした。エボリューションキットが導入されたM4 GT3エボが日本のサーキットを走るのは初めてのことだ。

 2022年にデビューしたBMW M4 GT3は、日本のスーパーGTを含め世界中のレースで活躍をみせてきた。マーケット導入から3年が経過し、BMWモータースポーツは2024年5月29日に改良モデルであるBMW M4 GT3エボを正式発表。2025年に導入されると、ドバイ24時間やバサースト12時間で優勝を飾るなど、早くもそのパフォーマンスをみせている。

 そんなBMW M4 GT3エボが、ついに日本のサーキットにも登場した。走らせたのは、もちろんBMW M Team Studie。今回シェイクダウンしたのは、今季チームが2023年以来の復帰を計画しているGTワールドチャレンジ・アジア用の車両。BMW M Team StudieにはスーパーGT用、GTワールドチャレンジ・アジア用と2台のM4 GT3があるが、4月に開幕するマレーシアのセパンサーキットでの第1ラウンドに向けた輸送の関係から、この日がGTワールドチャレンジ用車両のエボ化後のシェイクダウンとなった。

 10日の富士スピードウェイで設けられたスポーツ走行のS-4枠2本を使ってシェイクダウンが行われたが、荒聖治がステアリングを握り、2本目の走行ではセットアップの変更もトライ。トラブル等はまったくなく、これまで同様のM4 GT3らしい乗りやすさのまま周回を重ねた。

「空力が良くなったとのことですが、今回は組んで走っただけですし、操作系もまだ渋い状態です。転がして不具合がないかなどのチェックを行いました。サスペンションなども変わってくるので、タイヤに合わせて今後作り込んでいくことになると思います」とドライブした荒は語った。

 M4 GT3エボの改良点は多岐に渡るが、パフォーマンスの向上よりも効率や信頼性の向上などに重きが置かれている。「本当に“チリツモ”の改良ですね」というのは高根裕一郎エンジニアだ。内面では、フロントのエアアウトレットの大型化やエンジンのエアボックスの改良、新しいアンチロールバーやデフ、リヤブレーキディスクの大型化などが挙げられる。

 また外面では、フロント左右に小振りながらカナードがついたほか、リヤウイングの角度がより細かく調整できるようになった。リヤウイングのガーニーフラップもほんのわずかに高さが変わっている。また、ヘッドライト、テールライトが市販車に合わせ変更。BMW M Team Studieの鈴木康昭代表もお気に入りのBMWレーザーテールは非常に印象的だ。

 さらにサイドミラーも小型化され、ウイングミラー形状となっている。荒によれば、前モデルは市販車のミラーで非常に見やすかったことから、新しいミラーは「見づらくなりました(苦笑)」とのこと。ただその形状は特徴的で、荒も気に入っているという。

 無事にシェイクダウンを終えたM4 GT3エボは、今後カラーリング等が行われ、月末にはマレーシアに向けて輸送される。

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