「雑・前田真宏」展アニメーション監督・前田真宏の初となる展覧会「雑・前田真宏」展が池袋PARCO 本館7FのPARCO FACTORYにて開催中。本稿ではその様子をレポートする。
前田は株式会社カラーに所属するクリエイター。アニメーション監督、アニメーター、デザイナー、マンガ家と幅広く活動する。大学在学中から『超時空要塞マクロス』『風の谷のナウシカ』といった作品のアニメーターを務めたのち、ガイナックスに参加、そして有限会社ゴンゾの設立に携わり、OVA作品『青の6号』、『巌窟王』などを監督する。以降株式会社カラーに入社し『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』などをはじめとする作品で監督などを担当し、2025年1月より劇場先行公開中の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』においてもデザインワークスほかに携わるなど、精力的に活動している。
本展は、2025年2月28日に発売される画集『雑 前田真宏 雑画集』の刊行を記念するもので、池袋会場を皮切りに、名古屋、心斎橋と巡回していく。
会場では、多種多様な前田の作品をスタイリッシュに展示。足を踏み入れるだけで一気にアートの世界に引き込まれる。
作品の原画やスケッチを間近で見られるという貴重な展示に、作品前に佇みじっくりと眺めるファンの姿も。今にも動き出しそうな、さらさらと無駄なく引かれた一線一線に目を奪われるのも納得だ。
映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のほか、『仮面ライダー』や『ゴジラ』など特撮作品も多くお披露目。中には別作品のキャラクターが並んで描かれた珍しいイラストなど、彼の現在までに至る多岐にわたる仕事の数々を立体的に体感することができる。
このほか、フルデジタルOVA『青の6号』、TVアニメ『巌窟王』といったこれまで手掛けてきた代表的なアニメ作品のほか、映画『マッドマックス:フュリオサ』など実写作品のイメージボードや絵コンテも多数展示されている。
なお、取材日当日の2月7日には前田によるサイン会が急遽開催。前日のアナウンスにも関わらず、会場には男女問わず100名以上ものファンが来場。中には、遠路はるばる関西から駆け付けた方や、中国や韓国など海外出身の方も来場したほか、残念ながら参加は叶わなかったもののフランスから参加を望む声もあったという。
「時間があれば、もっといろいろ描いてあげたかったなとも思いましたけど、できる範囲で頑張りました」と語った前田。
サインを書く間は前田と軽く談笑を楽しみ、ファンはまたとない機会に感動した様子だった。
「今回は自分にとって“イントロダクション”的な展示」と自身で位置づける「雑・前田真宏」展は、2月17日まで池袋PARCO ・PARCO FACTORYにて開催中。会場ではオリジナルグッズも販売しているため、あわせてチェックを。
【巡回スケジュール】
<池袋>
2025年1月31日(金) - 2月17日(月)
PARCO FACTORY(池袋PARCO 本館7F)東京都豊島区南池袋1-28-2
<名古屋>
2025年5月16日(金) - 6月8日(日)
PARCO SQUARE (名古屋PARCO 南館7F)愛知県名古屋市中区栄3-29-1
<心斎橋>
2025年7月18日(金) - 8月3日(日)
PARCO GALLERY(心斎橋PARCO 14F)大阪府大阪市中央区心斎橋筋1ー8ー3
※名古屋PARCO、心斎橋PARCOでの巡回情報は、随時PARCO ARTにてお知らせいたします。
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