アイアン・リンクスは2月11日、WEC世界耐久選手権2025年シーズンの開幕に先駆けてLMGT3チームのドライバーラインアップを確定させ、これを発表した。この中でマッテオ・カイローリがチームに残留することが明らかにされている。
このイタリア人は、アイアン・リンクスの常連であるクラウディオ・スキアボーニとマッテオ・クレッソーニとチームを組み、伝統のル・マン24時間レースを含む全8ラウンドで争われるチャンピオンシップで、60号車メルセデスAMG GT3エボをドライブする契約を結んだ。
カイローリは先月、ランボルギーニを去ることをアナウンスした。彼は母国のスーパーカーブランドのワークスドライバーを1年間務め、この間に北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権においてランボルギーニ・アイアン・リンクスのGTPキャンペーンに参加。同ブランドのLMDhカー『ランボルギーニSC63』をドライブしていた。
アンドレア・ピッチーニ率いるアイアン・リンクスがランボルギーニとの関係をわずか1シーズンで終え、今季2025年に向けてメルセデスAMGにスイッチしても、カイローリは同チームに留まることを選択している。
一方、姉妹車61号車には18歳の若手ドライバーであるリン・ホデニウスが加わった。昨季2024年までFIA F4に参戦していたこのオランダ人は、すでに起用が発表されていたクリスチャン・リードと、BMWを離れ新たにメルセデスAMGファクトリードライバーとなったマキシム・マルタンとチームを組む。
「ドライバーラインアップが完成したことをうれしく思う。また、この新しいプログラムに向けて準備を進めるなかで、これまでメルセデスAMGと築いてきた前向きな協力関係にも、とても満足している」と語るのは、チーム代表のピッチーニ。
「これまでのところ、プロセスと準備に取り組んで本当に楽しんでいる」
「60号車では経験豊富なクラウディオ(・スキアボーニ)とマッテオ(・クレッソーニ)のコンビを継続させ、昨年すでに我々と一緒にレースを戦ったマッテオ・カイローリを加える。彼は本当に速いドライバーでWECでも豊富な経験を持っている」
「もう一方のクルマ(61号車)では、シリーズでもっとも多くのスタートを切ったドライバーのひとりであるクリスチャン・リードをフィールドに復帰させ、スポーツカーでのルーキーシーズンを迎える若いレーサー、リン・ホデニウスとペアを組ませることにした」
「リンはテストですぐに印象的な走りを見せてくれた。私たちは、彼が若く、耐久レースの経験が限られているにもかかわらず、すべての候補者の中から彼を選んだ。それほどまで、とても印象的だったんだ」
「彼とリードに加わるマキシム・マルタンは、信じられないほどの価値を提供してくれることだろう。長年の友人であるだけでなく、耐久レースにおいて世界最強のドライバーのひとりだ」
来る2025年シーズンに向け、ランボルギーニからメルセデスAMGへと提携ブランドをスイッチしたアイアン・リンクスは11日、各車のドライバーラインアップとともに、2台のマシンカラーリングも同時に公開した。スキアボーニ/クレッソーニ/カイローリ組の60号車はイエローを、リード/ホデニウス/マルタン組61号車はブラックを基調としたリバリーとなっている。