メジャー屈指の不人気球団が「ドジャース並み」のチケット争奪戦に? 連日「満員御礼」の可能性も

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2025年02月12日 17:24  ベースボールキング

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ジョージ・M・スタインブレナー・フィールド(写真=GettyImages)
 メジャーリーグは各球団のバッテリー(投手&捕手)が続々とキャンプ地に到着している。5日ほど遅れて野手陣が合流後は、間髪入れずにオープン戦がスタートする。

 主に東海岸に本拠地を置く球団はフロリダ州でスプリングトレーニングを行う。アメリカ南東部に位置する同州は年間を通じて気候が温暖で、真冬でも日中の最高気温は20度に達するところもある。

 そんなフロリダ州に本拠地を構える球団の一つがタンパベイ・レイズだ。

 昨季のア・リーグ覇者ヤンキースやレッドソックス、ブルージェイズ、オリオールズと強豪がひしめくア・リーグ東地区の中でスモールマーケットのレイズは異彩を放つ存在。ヤンキースのように多くのスター選手を抱えているわけではないが、近年は様々な戦術を用いて勝利を積み重ねるスタイルを貫いている。

 昨季こそ80勝82敗と負け越したが、2018年から23年まで6年連続で勝ち越しており、19年から5年連続でポストシーズンにも進出。20年にはア・リーグチャンピオンにも輝いた(ワールドシリーズでドジャースに2勝4敗で敗退)。

 今季もその戦いぶりに注目が集まるレイズだが、1998年の創設以来、最大の危機を迎えている。

 昨年10月にハリケーン「ミルトン」がフロリダ州を直撃。レイズが本拠地とするドーム球場のトロピカーナ・フィールドの屋根が強風で崩壊するなど、甚大な被害を受けたのだ。

 球場の復旧にはかなりの時間を要することが分かり、今季のレギュラーシーズンはライバル・ヤンキースのマイナー球団(ルーキークラス)の球場を間借りしてシーズンを戦うことが決まっている。

 その球場とは、ヤンキースの元名物オーナーの名を冠したジョージ・M・スタインブレナー・フィールド(以下、スタインブレナー・フィールド)で、収容人数は1万1000人ほど。メジャーリーグを開催する球場としては異例となる規模の小ささだ。

 レイズの昨季の1試合平均観客数は、メジャーワースト3位の1万6515人だったが、それにも満たない。ただ、球場はタンパ国際空港からほど近い場所に位置しており、アクセスは抜群。これまでレイズの試合を観戦するためには、隣接するセントピーターズバーグまで足を運ぶ必要があったが、これを機に新たなファン層を獲得できる可能性もありそうだ。

 いずれにしても、暫定本拠地では、昨季1試合平均4万8000人超を集めたドジャースのようなチケット争奪戦になることも予想され、連日、満員御礼が続いてもおかしくない。


文=八木遊(やぎ・ゆう)

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