ERCヨーロッパ・ラリー選手権では3度の表彰台獲得経験を持つノルベルト・ヘルツェグが、かつてのチームメイトとタッグを組みERCに復帰する ハンガリーの国内選手権で4度のチャンピオンに輝き、ERCヨーロッパ・ラリー選手権では3度の表彰台獲得経験を持つノルベルト・ヘルツェグが、かつてのチームメイトとタッグを組み、欧州選手権に復帰することがわかった。ヘルツェグは、2022年にシリーズタイトルを獲得したスペイン出身のエフレン・ヤレーナ率いる新生ヤレーナ・レーシングに加入し、ピレリタイヤを装着したトヨタGRヤリス・ラリー2をドライブする。
コドライバーのサラ・フェルナンデスとともにヤレーナが初のERC王者に輝いた際、インド製タイヤを履くチームMRFタイヤのメンバーとして過ごしたヘルツェグは「もちろんライバル同士だったが、彼はとてもいい人で、チームメイトだったときはとても良い関係だった」と評する良好な関係を築いた。
その元王者はドライバーとして2025年の活動を続ける傍ら、初めて自身のチームを監督することでマルチタスクをこなし、そのドライバーに旧知の親友を起用すると決めた。
「私たちの友情は5年以上前にさかのぼる。彼はとても良いパートナーシップを望んでいて、今回も良いサービスを提供したいと言って、クルマについてたくさんのメッセージを書いてくれている」と続けたヘルツェグ。
「12月中旬のスペインでの最初のテストから、その言葉どおり彼が普通のチームとは違うサービスを提供したいと考えていることがわかった。彼はドライバーのように考えていて、ドライバーの頭の中をわかっている。これは私にとって重要なことだ」
2025年の後半に50歳となるヘルツェグが、最後にERCに出場したのは2022年8月の『バルム・チェコ・ラリー・ズリン』となり、ここではシュコダ・ファビアR5で総合5位を記録。そこからのブランクを経て、今季6戦の出場を予定するプログラムにて新たなモデルを選んだ理由を説明した。
「昨年はシトロエン、シュコダ、トヨタの3種類のクルマを試すことができた」と応じたヘルツェグ。「以前はトヨタのことを考えていなかったが、エフレン(・ヤレーナ)が電話してきて、トヨタで新しいチームを作ると言ってくれた。『信じてほしい、トヨタが最高だ』と彼は言ったんだ」
「そこから12月中旬にスペインに招待してくれて、エフレンのシュコダとトヨタの2台を試すことができたんだ」
「このテストで、トヨタが自分と自分のドライビングスタイルにとって絶対的に良いクルマだとわかった。まるでゴーカートのようなんだ。このタイプのクルマでは、例えばコリン・マクレーのようにではなく、レーサーのように非常に正確に操作する必要がある。通常、僕はかなり正確にドライブしている。このクルマはスーパー2000とR5の中間にあると気づいた。だからこそS2000で速いドライバーならこのクルマでもスピードを見せることができ、そこがとても気に入っているんだ」
自身最後のERCイベントは、長年のコドライバーであるラモン・フェレンツとの復帰戦でもあり、フェレンツは2021年10月に地元戦『ラリー・ハンガリー』でのクラッシュで負傷し2022年シーズンの大半を欠場していた。そのフェレンツは、2025年のERC復帰シーズンでもヘルツェグのコドライバーを務める。
ふたりは4月3〜6日に開催される2025年ERC開幕戦『ラリー・シエラ・モレナ』を前に、2月14〜16日にスペイン・カタルーニャ州のラリー選手権開幕戦でもある『ラリー・リュレッド・ダ・マール』に参戦し、ここでトヨタGRヤリス・ラリー2と新生ヤレーナ・レーシングでの実戦デビューを果たす。