SNS上で注目を集めた投稿について、その背景をあらためて取材する「バズ投稿のウラ話」。今回は、2024年8月にX(Twitter)で話題になった、テスラが認識できなかった日本の“あるもの”について、投稿者のkosugeさんにお話を聞きました。
投稿者はソフトウェアエンジニアのkosugeさん。「テスラは縦に積まれた人間を認識できない」というコメントとともに、停車中に撮影したテスラのタッチスクリーンの映像を投稿しました。
テスラのタッチスクリーンには車載カメラで検出された周囲の道路状況が表示されており、正面を横切る人々がリアルタイムで映し出されています。しかし実際の道路に目を向けてみると、そこには人を乗せた神輿(みこし)の姿がありました。確かに神輿の上段に乗った人間を認識できていないぞ……!
テスラが神輿を認識できなかったという投稿に対し、リプライ欄などでは「まぁ、見たことないでしょうからね」「極めて例外的すぎてワロタ」「必要なさそうだけどそのうちアップデートでしれっと認識しそう」などの声が寄せられていました。
|
|
ねとらぼ編集部では、投稿者のkosugeさんに、あらためて当時の状況や心境について話を聞きました。
●「むしろ合理的だと思いました」
――この場面に遭遇したとき、周囲の交通はどのような状況でしたか
kosugeさん: お祭りで交通規制が行われていました。宿泊する宿の駐車場が規制で入れず、コインパーキングを探しているところでした。
――このことに気がついたとき、どのような気持ちになりましたか
|
|
kosugeさん: (当時は)日本のテスラのソフトウェアがアップデートされ、以前よりも多くの人数を同時に認識できるようになったタイミングでしたので、どれくらい正確に表示されるのか興味があり、動画を撮影していました。
“縦に積まれた人間”といったイレギュラーなケースは認識されませんでしたが、個人的には「ディスプレイへの表示よりも自動運転の精度向上に計算リソースを優先して欲しい」と考えているので、この結果はむしろ合理的だと思いました。
――投稿がバズった際の心境について教えてください。リプライなどで寄せられた反応で、印象に残っているものはありますか
kosugeさん: 「認識する必要がないから認識しない」といった反応が多かったです。私も近い考えでしたので、ここまでバズるのは意外でした。
好きなリプライは「“上からの人間”は避けようがないのか……(学び)」というものです。
|
|
自動運転車が暴走する映画はすでにいくつかありますが(「終わらない週末」や「ワイルド・スピード ICE BREAK」など)、このリプライのように、“上からの人間”を認識できない特性を逆手に取って、暴走したAIを止める手段として活用するような展開があれば面白いかもしれない、と思いました。
――今回の状況に限らず、テスラの画像認識機能などで印象に残った機能や動作はありましたか
kosugeさん: 後方の認識精度がまだ十分でなく、特にトラックが近づくと、画面上で車体が重なって表示されてしまうことがあります。これも、テスラが「運転操作に直接影響する部分の認識を優先している」結果だと考えていて、ある意味では割り切った設計だと感心しています。
――ありがとうございました
動画提供:kosugeさん
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 ITmedia Inc. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。
闇バイト撲滅へ爆サイ驚きの決断(写真:ITmedia ビジネスオンライン)59
闇バイト撲滅へ爆サイ驚きの決断(写真:ITmedia ビジネスオンライン)59